来年の大統領選まで1年を切った中で、ボルソナロ大統領の所属政党が18日現在、決定していない。22日に入党式を予定していた自由党(PL)が、式の無期延期を14日に発表。ボルソナロ氏本人は「調整」を主張するが、コラム子にとって、その調整は「限りなく不可能に近い」と思える。
なぜか。それは同党の州支部がボルソナロ氏に協力的とは思えないからだ。「北東部はルーラ氏支持を推している」「7つの州支部が反ボルソナロ派の候補を知事選で支持」。この状況でボルソナロ氏の望みを強要すると、州支部からの内部崩壊が避けられないものとなってしまう。
それだけではない。「ボルソナロ氏を受け入れる」ということは、同氏の息子たちや、大統領の前所属党・社会自由党(PSL)に仕方なく籍を置き続けているうるさ型の極右議員たちを受け入れなくてはならないことを意味する。
いわば「乗っ取り」を覚悟しなくては成立しないことなのだが、それをやるには、すでに下議42人を誇っている同党は規模が大きすぎる。大統領たちの勢力が入ってきても、それ以上の数の人材が流出することにもなりかねない。そのあたりの計算が、党首のヴァルデマール・コスタ氏に出来ていたのか。コラム氏には甚だ疑問だ。
ただ、とはいえ、ボルソナロ氏に所属政党選びに余裕がないことも事実だ。仮にPL入りを逃したらどうなるか。