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エスペランサ婦人会=慈善お茶会に350人=元宝塚歌劇団星組の女優=麻路さんゲストに

2005年10月28日(金)

 エスペランサ婦人会(熊谷美寿江会長)は二十六日午後一時から、文協貴賓室で「第二十九回慈善茶会」を開催した。今回は特別企画として元宝塚歌劇団星組の女優・麻路さきさんが講演。出演作品のビデオ上映を行った。会場には西林喜久子総領事夫人も出席、約三百五十人が婦人部手作りの弁当を食べながらビンゴをするなど楽しいひと時を過ごした。
 麻路さんは、十五歳で宝塚音楽学校に入学、二年後宝塚歌劇団に入団した。以降十六年間、トップスターとして舞台を務めた。この日行われたビデオ上映では自身が出演した作品の映像などを紹介した。また、「外国にいたら忘れてしまう。あの震災を忘れないように」と、阪神淡路大震災で稽古場が半壊し、半月後に名古屋で復活公演をした様子も放映された。
 ブラジル生活六年目になる麻路さんは石井宝石店の石井ロベルトさんとの結婚を機に来伯。現在はジャズダンスやストレッチ体操、ピアノの指導を行っている。
 「日本では宝塚というだけですぐわかってくれるけど、ブラジルで九十年にもなる宝塚の歴史を説明するのは難しい。だから十六年間の出演作品をまとめた」と話し、「でも二百本もビデオがあるから夜中三時まで編集に時間がかかった。この上映がきっかけで興味を持ってくれたらいいです」と笑った。
 「戦時中、日本にいて宝塚の舞台に出演したことがあるのよ。宝塚の歴史はすごいのよ」と言う二世の斉藤政子さんはその当時の写真を会場に持ってくるほど今日のビデオ上映を楽しみにしていた様子だった。
 その後、ビンゴ大会が開催され、景品にはテレビ、ミキサー、電子レンジなどが用意された。
 西林総領事夫人は今まで駐在先のマレーシア、ジュネーブ、北米などと比べ、「これだけの日系人が集まって茶会をするのはおそらくブラジルが初めて」と語った。今回初めて入会した杓田美代子文協副会長は「凄いパワー。婦人の力はあなどれませんね」と圧倒された様子だった。
 熊谷会長は「皆さん、よくいらしてくださいました。麻路さんに素晴らしいビデオを見せていただいたしよかった」と感想を話した。なお、集まったお金はやすらぎホームなど福祉施設に寄付される。

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