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記事一覧

サンパウロ お国自慢料理=看板のない料理屋=アルメニア、ひっそりと

グルメクラブ 4月2日(金)  地下鉄南北線が九八年にツクルビーへと伸びるまで、サンパウロ市の北の「終着駅」はサンターナだった。  しかし厳密にいえばツクルビーは北東の方角に向かっているので、真北にオルト・フロレスタ、カンタレラ山脈を望むサンターナが北の「街外れ」であることには変わりない。  教会側の出口、つまり東口を出ると、ヴ ...

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食の話題=タラには赤ワイン=パスコア直前の“大耳小耳”

グルメクラブ 4月2日(金)  首都第一コマンド(PCC)の構成員とみられる強盗三人組がサントス港の倉庫から干しダラ二千箱を奪って逃げたのは、三月二十一日未明の出来事だった。  十一日のパスコアを控え需要が見込まれるところを狙った犯罪組織による〃旬の事件〃に、心の底で不謹慎ながらニヤリとしてしまった。  計五十トン、被害総額は約 ...

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魚屋さんの入れ知恵=イカの塩辛

グルメクラブ 3月19日(金)  イカが出回り始めた。ブラジルではカーボ・フリオ沖でよく獲れるそうだ。  「暖・寒流が交わる、国内有数の漁港」とはリベルダーデの魚屋さん、三木宗三郎さんである。  毎年この季節、地元漁業組合主催の「イカ祭り」が開かれ観光客でにぎわいをみせるという。リゾット、フライ、クレープ、マリネ……とブラジル流 ...

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食の話題=移民社会のサンパウロ=ピザは「寛容」の味

グルメクラブ 3月19日(金)  外で何か食べたいな。きょうはしかしあいにく日曜日、すでに街灯のともる時間である。さて何を食べようか……。  ひとはピザという料理のありがたみを、まさにかくの如き状況に痛感する。  なぜかピザは夕食の献立となることが多い。サンパウロ市民はとりわけ日曜日の夜になると、せっせと食べに出かけている。   ...

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パブ『伯剌西爾』=バナナのリキュール

グルメクラブ 3月19日(金)  「焼酎を飲むと鼻が赤くなります」と書いたのは作家の内田百閒だった。  清酒よりも焼酎は強い。成分の酒粕も荒い。だから「鼻赤の心配があることはやむ得ない」とした。  その焼酎が昨年、清酒の出荷量を抜いたそうだ。しかし日本に〃鼻赤現象〃がみられるかといえばそんなことはない。  新聞によれば「多様な飲 ...

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サンパウロ お国自慢料理=明晰、だが淡い食後感=台湾スープの奥ゆかしさ

グルメクラブ 3月19日(金)  近代的な雑居ビルの狭間に一分の隙なくテントがたっていた。色鮮やかな果実や生きた禽獣が売られている。南国のにぎやかな市場、路地裏の風景だ。  見上げれば夕立をはらんだ空。風は切なくもある夏色だった。数メートル前を凛と歩く女性の赤いワンピース姿が異邦人の目にやけにあだっぽく映った。  じきに市場を抜 ...

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パブ『伯剌西爾』=「カシャッサ、鳥」 

グルメクラブ 3月5日(金)  カシャッサと鳥について考えた。南米最大の貧民街とされるロシニャ(リオ)の路地裏を訪ねたときのことである。  くねくね曲がる上り坂。足を休めた先のバールで客の男が「ハボ・デ・ガロ」、ぶっきらぼうにいい放つのを聞いた。雄鶏の尾っぽをくれ、という。  店員はただうなずくと、グラスにまずカシャッサを注ぎチ ...

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魚屋さんの入れ知恵=カツオのたたき

グルメクラブ 3月5日(金)  昔から「勝男」とも書いて縁起の良い魚とされてきたのがカツオだ。英名は「ボニート」。ブラジル語でも同じく。つまりは「美男」でもある。  カツオというと有名な「目に青葉 山ホトトギス 初鰹」の句が思い出されるが、夏のカツオだってもちろん悪くない。脂もほどよく乗っていて特に血合いの部分はレバーに匹敵する ...

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サンパウロ お国自慢料理=お粥は台湾料理の粋=濃厚な客家の味付け

グルメクラブ 3月5日(金)  この季節、東洋人街を歩くと甘酸っぱい独特の香りをわずかだが鼻腔に感じることがある。しばらく不思議に思っていたのだが、それがどうも「龍眼」の香りらしいと気づいた。  中国南部が原産の果実で細い枝に直径約二センチの丸い固そうな実が生い茂っている。その身の形はいわずもがな「龍の目」を想像させる。薄褐色の ...

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食の話題=コーヒー業界に高級志向=「カフェ」の流行が拍車

グルメクラブ 3月5日(金)  コーヒーは必ず「ブラック」と決めている。そんな男が田舎のドライブインに立ち寄った。男はそこのコーヒーが「砂糖ぬき」であることを確認すると満足げにすすった。  「砂糖は入れないの?お兄さん」。給仕のおばさんが尋ねた。「苦いのが好みなんでね」と男は答えた。  おばさんは男をきびしく叱った。「甘くないコ ...

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