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記事一覧

ん?シンプルでいいじゃない=シュラスカリア「ボイ1000」

グルメクラブ 4月30日(金)  ―サウル・ガルヴァオン?  マネージャー氏との会話でその名前が出てくるまで、「ボイ1000」をややみくびっていた。  ―ああ料理評論家の。えっ、この店の記事を書いたことがある?   ここはエスタード・デ・サンパウロ紙本社のそばだ。サウル氏が最近まで、タルデ紙のグルメ欄を担当していたのは知っている ...

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食の話題=「労働の日」演出する=鳥のから揚げ+ポレンタ

グルメクラブ 4月30日(金)  ルーラ大統領の声はなぜよく通るバスであるのか。七九年、労働者党(PT)のマニフェストが執筆された場所として知られるサン・ベルナルド・ド・カンポ市のイタリア・レストラン「サン・ジュダス」にいるうちわかった。  レストランといっても体育館のように広い。そして混み合っている。日曜日、満足に注文も出来な ...

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パブ『伯剌西爾』=パリデビューのカシャッサ

グルメクラブ 4月30日(金)  いきなりパリでデビューするってどんな気持ちだろう。いや、酒の話なんだが、ファッションのように国内で一応の成功を収めた後、「本場」で勝負するなら分かる。しかしミナスの田舎からサンパウロ、リオも経ず一足飛びにパリへ飛んでしまったカシャッサってのが存在するのだ。  生まれは三角ミナスのアラグアリ市そば ...

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サンパウロ お国自慢料理=いや、構える必要なし=親しみやすいユダヤ料理

グルメクラブ 4月30日(金)  ユダヤ料理は郷土料理ではない、宗教料理である。  確かに、イジエノポリス区にある「セシリア」はユダヤ教徒のレストランに違いなかった。ユダヤ語によるメニューが並び、第二関節から先がない手を模った蝋燭立てがあったりした。しかし、そこは同時にアシュケナージ=ドイツ・東欧系ユダヤ人の料理を専門とするレス ...

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魚屋さんの入れ知恵=ボラのヘッシャーダ

グルメクラブ 4月16日(金)  一夫多妻とはよく聞くが、一妻多夫とはなじみの少ない言葉だ。ボラ(鰡)はオスよりもメスが大きく、一妻多夫型とされる。  ブリ、スズキ、コニシロと並ぶ出世魚。ハク、オボコ、イナ、ボラときて、トドに行き着く。とどのつまり、の語源だ。トド級のメスボラとなれば貴重品で、その卵巣からつくるカラスミの右に出る ...

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食の話題=ブラジル料理の通名となった=政治家と外交官

グルメクラブ 4月16日(金)  「食えない」政治家ばかりがいたわけではない、としみじみ思った。オズワルド・アラーニャ(一八九四―一九六〇)のことを知ったときだ。  一九四七年の国連総会でイスラエル建国に尽力。世界史に名を刻んでいるばかりか、国内的には、「三〇年革命の魂」とまでいわれ、かのヴァルガスを長年支えた、その人である。 ...

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パブ『伯剌西爾』=副大統領のカシャッサ

グルメクラブ 4月16日(金)  六四年クーデターから四十年ということで、当時大統領の座を追われたジョアン・グラール、ことジャンゴの話題が尽きない。  グラールの職業はもともと弁護士でありファゼンデイロだ。歴代の大統領でファゼンデイロでもあったのはヴァルガスとグラールだけ。  副大統領を二度経験しているとなると過去にグラールしか ...

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サンパウロ お国自慢料理=太陽、太陽、青空……=ギリシャ料理は光の中で

グルメクラブ 4月16日(金)  五一年十二月、作家の三島由紀夫は北南米欧州への旅行に出発する。ハワイに寄港し南米に飛んだ。初めての海外旅行だった。  翌年二月にサンパウロを訪れリオのカーニバルを見るため、南米滞在を予定より延ばした。二十七歳、「仮面の告白」「愛の乾き」などの秀作を世に発表していた文壇の寵児は、ブラジルの陽気な太 ...

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パブ『伯剌西爾』=シボキーニャ=フォホーを踊りながら

グルメクラブ 4月2日(金)  理解しがたいネ。フフンだからどうしたって。  知ってみたところで小言ひとつもいいたくなる「事実」というのがある。  ある酒メーカーは宣伝でその「効果」を利用した。  〈かたつむりの性交渉は生涯にただ一度しかないが、十二時間にも及ぶ〉  〈ロッキングチェアーに座って揺られ続けた人のギネス記録はなんと ...

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魚屋さんの入れ知恵=「絶滅の危機」…タラ

グルメクラブ 4月2日(金)  セマーナ・サンタの期間中は「肉屋」でもタラの塩漬けが売られていたりする。日本の肉屋が例えば「土用丑の日」だからといってウナギで商売するだろうか。ブラジル人の臨機応変さ? をみる思いだ。  欧州はイタリア、スペイン、そしてドミニカ、メキシコなど南米大陸でもタラ料理は日常的なものである。イギリス、アイ ...

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