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静岡県=外国人子ども支援員養成講座=来日児童生徒をどう受け止めるか

静岡県=外国人子ども支援員養成講座=来日児童生徒をどう受け止めるか=(7、終わり)=教育の枠組みを練り直す時期では

「のびっこクラブみしま」の学習の様子

 4年間のエクアドル生活から帰国すると、日本の学校にはしきたりやルールが無数にあった。  娘たちは疑問を持ちながらも必死に順応しようとしたが、家庭ではその疑問が怒りや反抗や疲労となって表れた。学校では自分を出すどころか「どうして」と聞くことすらできない。息苦しさに悩み、何度も学校と話し合ったが最終的には「みんなが勝手なことをした ...

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静岡県=外国人子ども支援員養成講座=来日児童生徒をどう受け止めるか=(6)=多様なあり方を認める社会に

カサ・デ・アミーゴスでの勉強会の様子

 一言で「支援が必要」と言っても、来日したばかりの子供だけを指すのではない。日本で生まれ育って日常会話に支障がなくても、学年相当の言語能力が不足し、支援が必要な場合もある。  その場合、日本語能力の不足だけが課題なのか、母語での認識能力がその水準まで達していないことが原因なのかなど、複数の面から考慮しなくてはならない。そしてこの ...

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静岡県=外国人子ども支援員養成講座=来日児童生徒をどう受け止めるか=(5)=頼もしいボランティアの広がり

原ケイラさん

 支援未経験で受講した外国人のある参加者は、「実際にやってみないとわからないけど、自分の言葉を使って助けてあげられたらうれしい」と感想を話した。  すでに支援員として活動している参加者からは「とても参考になった」「あの時はこうすればよかったのかと考えさせられた」「紹介された方法や教材を取り入れてみたい」と講義の内容を評価する声が ...

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静岡県=外国人子ども支援員養成講座=来日児童生徒をどう受け止めるか=(4)=同じ市でも部署で異なる認識

冨田貴子さんが講師を務めた講座の様子

 そもそも外国籍・要日本語支援の児童生徒について担当している部署が、市町の職員でも認識があいまいだ。  学校関係はたいてい「学校教育課」や「子ども育成課」のような課が対応するのだが、外国籍や日本語支援が絡んでくると「地域自治課」や「多文化共生課」のような課が一部担当していることもある。受付で案内された部署ではなく、別の部署へ回さ ...

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静岡県=外国人子ども支援員養成講座=来日児童生徒をどう受け止めるか=(3)=市町ごとに食い違う対応

教えてもらいながら勉強に励む子供たち(のびっこクラブみしま」)

 日本語支援が必要な子供たちへの対応がどのように違うのか、県東部のいくつかの市町に聞いてみた。 【沼津市】フィリピン・ブラジルにつながる子供が多い、集住学区とそうでない学区がある。 ◎外国籍児童生徒へ母語支援をする場合と、それ以外の日本語支援を担当する管轄が違う。 ◎フィリピノ語・英語とスペイン語で支援できる職員を市で雇用し市内 ...

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静岡県=外国人子ども支援員養成講座=来日児童生徒をどう受け止めるか=(2)=集住地区と散在地区で支援に差

「のびっこクラブみしま」で勉強する子供たち

 「各会場20人を目標に人材発掘・育成をしたいと考えていたが、平日の昼間4日間という講座に関わらず、各会場40人を超える応募があった」と村川さん。  特に沼津会場では外国人の参加者が多く、申込受付者の46人中12人が外国人。子育てが一段落した「当事者の親」が、地域問題に取り組もうとする熱意が感じられた。      ◎  第1回の ...

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静岡県=外国人子ども支援員養成講座=来日児童生徒をどう受け止めるか=(1)=試行錯誤する地方自治体

講座の様子

 【静岡県発=秋山郁美通信員】増加・多様化する「日本語支援が必要な児童生徒」に対応しきれない日本の教育現場――静岡県は、来日したばかりの児童・生徒に初期の日本語を指導する支援員を養成する「外国人子ども支援員養成講座」を7月から9月まで4回にわたって県内3会場で行った。講座を修了した受講生は県国際交流協会の人材バンクに登録され、県 ...

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