2月22日(土)
【エスタード・デ・サンパウロ紙二十一日】前リオデジャネイロ州のカルロス・サッセ元財務長官とフェルナンド・ロッペス前財務長官の二人が二十日、スイス銀行への三千三百四十万ドルの不正送金事件を取り調べる州議会調査委員会(CPI)で、ガロチニョ前知事がシウヴェイリニャ容疑者の自宅電話番号を保持し、不正送金を黙認していたと証言した。ガロチニョ前知事は、容疑者との関係も不正行為への関与も引き続き否定している。
リオ州のサッセ元財務長官は、ガロチニョ前知事が同州で行われた脱税と汚職事件から関係者を庇護していたと証言した。不正摘発のため州議会から指名された捜査官に、事件が前知事の地元カンポス市で生じたことで、もみ消すように依頼したとも証言した。
またロッペス前財務長官はガロチニョ知事の在任時代、シウヴェイリニャ容疑者が八百九十万ドルを海外へ不正送金したのを確認していると証言した。同前長官は現ロジニャ知事の管理局長官として活躍、前知事との関係も継続しているが、送金は容疑者の単独犯行ではないと証言した。
次回は前知事がCPIに呼び出されて、証言について説明を求められるようだ。前知事は容疑者とは級職的に離れており個人的関係がある筈ないとした。サッセ元長官は一九九九年九月、州財務監督官の不正疑惑に抗議して辞任したが前知事との摩擦関係が、いまも継続しているようだ。
同元長官の証言によれば、カンポス市の企業家は大部分が零細企業(ME)を装い、営業活動を不正操作して脱税し全員罰金を科された。企業家らはリオ州の台所とされる同市の活動を麻痺させると、地元出身の前知事に抗議した。
事態収拾にむかった元長官によれば、カンポス市の雰囲気は殺気だっていたという。州財務局は罰金を分割払いにして、企業家に便宜を図ると譲歩した。しかし企業家は前知事と取引をして罰金は一括払いで決済、同市への税務監査中止で手を打ったとみている。賄賂を強制徴収されたが暴露しないように、企業家らが同元長官に要請したという。
カンポス市のヴィアナ市長は同元財務長官を迎えて「事がこうも簡単なら、私も市を麻痺させたい」と皮肉ったという。上層部の干渉に抗議して、元長官は辞表を提出したと証言した。