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日伯間でFTA締結を=経済合同委が開幕=対日アルコール輸出希望=積極的なブラジル

3月18日(火)

 経団連(団長=室伏稔日本ブラジル経済委員長)と全国工業連盟(CNI、団長=アルマンド・モンテイロ・ネット会長)は十七日午前九時十分から、サンパウロ市内のグランメリア・ホテルで第十回日本ブラジル経済合同委員会を開いた。日伯合わせて約三百人が出席。ブラジル側から「日伯両国間で自由貿易協定(FTA)を締結する必要がある」、「エタノールを対日輸出したい」、「日伯協力で再度セラード開発を進めたい」など積極的な提案があった。

 ネットCNI会長の開会あいさつの後、室伏委員長があいさつの中でFTA問題に触れ、「この会議でFTAについて検討したい」と問題提起した。室伏委員長はルーラ新政権の誕生は日本にとっても大きな関心事とし、ルーラ大統領が慎重に経済政策を進めている事実は外国から高く評価されていると述べた。
 室伏委員長は、FTAに言及し、二〇〇五年には米州自由貿易地域(FTAA)が締結され、南米南部共同市場(メルコスール)が統合され、さらにヨーロッパが参入してくると予測する。こうした経済統合の動きが日本にどう影響を及ぼすのか、この会議で検討したいと期待した。日伯間の経済は冷えているとの印象を述べ、どう再活性化させるのかも検討したい望んだ。
 イヴァン・カナブラーヴァ日本大使は祝辞の中で、「日伯の間でFTAを締結しなければならない」と、日伯自由貿易協定の必要性を訴えた。同大使はかって日本の対伯投資は全体の六%を占めていたと報告、それが二〇〇〇年には二・五%に減少していると悲観する。日本はブラジルの民営化にも乗り遅れたと訴え、FTA締結によって日伯間の冷え込みを打開したいと希望した。
 ルイス・フェルナンド・フルラン開発商工大臣は祝辞で、「日本にエタノールを輸出したい」と述べ注目された。ブラジル側の対日アルコール輸出の希望に対し、日本側は「関心はある」とこたえた。日本側は、日本は二回にわたる石油ショックを克服してきたとエネルギー問題と取り組んできた歴史を紹介し、日本は省エネルギーの技術は進んでいると述べた。日本は石油に代わる代替エネルギーを模索しているところで、エタノールはその研究対象の一部だと説明された。
 ブラジル側から、日伯両国が協力して実施されたセラード開発は大成功を収めたと同計画を評価する声もあった。両国によって設立されたカンポ社は今も存続しており、機能していることを踏まえ、今後、日伯が協力して何らかの農業開発はできないものかと提案された。
 日本の政治経済情勢に関する報告の中で、ブラジルは一九八〇年代に「失われた十年」を経験した、と同ように日本も九〇年代に「失われた十年」を経験したとの見解が述べられた。日本はバブル崩壊後、まだ経済は回復していないとし、回復に向かうには「三、四年かかる」と日本政府機関が調査した資料を基に予測する報告もあった。
 日本側団員は十八日午後四時、ブラジリアでフルラン開発商工大臣の同席の下でルーラ大統領を表敬する。

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