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日本の運動会よりも=松柏学園と大志万学院 日本的な運動会

5月9日(金)

 松柏学園(川村真倫子園長)大志万学院(川村真由実校長)は、四月二十六日、ブラジル沖縄文化センターで、合同運動会を開催した。会場は、赤土のグランドに鯉のぼりが泳ぎ、縦横に張られた旗が、ひらめいていた。
 午前の部は、幼稚園の部の園児が元気に綱引きや、玉入れを行った。その後、十一時半に昼食をとった。
 日本国旗、ブラジル国旗、サンパウロ州旗、優勝旗、松柏学園旗、大志万学院旗を持った、生徒六人が運動場を駆け抜け、開会式が始まった。開会式で、川村真倫子園長は「今日は、皆さんが待ちに待った運動会です。委員の皆さんを中心にして、準備を大変よくがんばってくれたと思います。松柏学園・大志万学院の子どもは人類の誇りです」と、語った。子どもたちは、三十度近い気温の中でも直立のまま姿勢を崩さず、園長の話を聞いていた。最近の日本の運動会では、話を聞くときは座ることが多い。両学園の、規律の整った校風を示す一場面だった。
 会は、日本ポップスが流れる中進行した。生徒・父兄・来賓のそれぞれが運動会に参加し、会を盛り上げた。運動場では、赤組、白組に分かれてポルトガル語と日本語が入り混じった応援合戦が繰り広げられた。
 会場に応援にきていたサンパウロ市在住の設計業を営む男性は「今日の運動会は、日本の運動会よりも日本的だ。帰国して三年以上経つが、日本語学校は、我々のような日本から帰ってきた人間にちょうどいい。息子は、友人関係で日本語を習っているようだ。家ではパソコンで日本の音楽を聞いたり、漫画を読んだりして日本の文化に関心があるようだ」と、語った。
 結果は、白組の勝利。赤組の生徒も園長の「赤組もファイトで勝っていた」という閉会式での言葉に、晴れやかな微笑みを返していた。

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