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モジ浅野夫妻殺害事件=容疑者らが現場検証=鍬で反撃する三男氏を鉄パイプで殴打

5月22日(木)

 【既報関連】モジ・ダス・クルーゼス市郊外のシチオで先月、浅野三男さん(当時八二)と妻のヨシさん(当時八〇)が殺害された事件で、二十日、ヴィラ・モライスのシチオで現場検証が行なわれた。
 先週逮捕されたフェルナンド・アパレシード・ロドリゲス・デ・ソウザ(一八)、レアンドロ・マルチンス・セナドール(一八)の両容疑者は、強盗は認めたものの、浅野さん殺害の実行は否認した。
 二人の供述は依然、食い違いをみせている。一回目の取り調べでレアンドロ容疑者は、ソウザ容疑者に浅野夫妻宅からヴィデオ・カセットを盗む計画を持ちかけられたと供述。夫妻宅にはソウザ容疑者に続いて押し入り、殺害の現場は見ておらず、「シチオを出る時、一人も女を見なかった」と述べた。
 一方、ソウザ容疑者は、レアンドロ容疑者が犯行を呼び掛けたと証言。「三男さんが鍬でレアンドロを襲おうとしたので、相棒を助けるために三男さんの頭を鉄パイプで殴った」といい、レアンドロ容疑者が犯行現場にいたことを示唆した。ヨシさんについては、レアンドロ容疑者が拘束しようとしたが、逃がしたと供述した。ソウザ容疑者は、犯行後、銃をやぶに隠し、自転車に乗って逃走。翌日、レアンドロ容疑者とシチオに戻り、三男さんの死亡を確認したという。
 現場検証はヨシさんの死を解明する一助になった。ヨシさんは三男さんが殺される現場に居合わせ、雑木林に逃げ込むも、あまりの恐怖に心臓発作を起こし卒倒したのでは、と考えられる。ヨシさんは事件翌日に発見され、病院に運び込まれたが間もなく死亡した。
 モジ署のマルコス・バターリャ署長は両容疑者の未決拘留を要求、モジ拘置所内に留めるとした。二人は三十年の刑に罰せられる可能性がある。

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