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意気込みの顔合わせ=――新生文協の初理事会――=デカセギ=特別企画=新委員会立上げ=UNENは廃止か?=人事一新=組織改変

5月30日(金)

 ブラジル日本文化協会(上原幸啓会長)は二十八日午後六時から、第三百四十三回理事会を開いた。渡部和夫文協改革委員長、大原毅評議員長、新理事たち約四十人が出席、新体制発足後、初めての顔合わせとなった。ロンドリーナ、ドラードス、クリチーバなどの遠方からも理事が駆けつけた。理事会では多くの審議が行われたが、時には笑いも起こる和やかな雰囲気の中で進められた。文協改革に取り掛かる理事会の第一歩が踏み出され、これからの理事たちの活躍が注目される。

 上原会長は満面の笑みで「文協理事会への女性の参画は大きな喜び」と、四人の女性理事の紹介を行い、遠方から出席した十人の地方理事にも感謝の気持ちを述べた。
 出席した理事たちの自己紹介に続き、四十六年文協に勤務し、今月定年退職を迎える安立仙一事務局長と中島剛新事務局長がそれぞれあいさつを行った。 
 正面玄関で記念撮影を行った後、理事たちは理事就任台帳に署名した。 
 イワミズ・マリオ専任理事の司会によって議題の審議に移った会では、副会長の役割説明や十八人の顧問の承認が理事たちの拍手によって行われた。 
 内規改正については、伝田英二副会長が「同じ性質の委員会が二つある必要はない」という理由から、文協婦人部を廃止することと、並びに広報委員会を広報マーケティング委員会と改称する案を発表。懸案だった日伯学園準備委員会も正式に立上げられた。
 続いて、国外就労者、特別企画、人事など三つの委員会の創設が提案され、両案ともに可決された。 
 なお、日本移民百周年委員会総会が六月十四日午前十時から、文協ビル新館展示場で開かれることが確認された。 
 川内マサミツ会計専任理事による四月の会計報告の後、今年度の事業日程や地方文協からの招待状などについて、伝田英二、松尾治各副会長が説明した。
 議題の審議が行われた後、理事たちからUNENや地方文協との関わりについての質問が、執行部に投げかけられ、活発な意見交換となった。
 渡部改革委員長は「UNENの問題はこれから話し合われるべきと思うが、その考えを日系社会の代表たる文協が引き継いでいくべきでは」と明言を避けつつも、UNEN廃止の考えを匂わせた。
 上原会長は「これからの若い世代の文協観を変え、全ての枠を越えた文協を皆で力を合わせて作りあげていこう」との言葉に送られた大きな拍手が鳴り響く中、新執行部発足後初めての理事会は幕を閉じた。

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