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中西部日伯協会連合会―日系団体の統合なるー首都、移民100周年に向けてー新会館建設を予定―日系議員も出したい

8月6日(水)

 【既報】「移民百周年に向けて日系人を糾合しよう」ーー。ブラジル中西部日伯協会連合会(林繁会長)がこのほど、首都ブラジリアで発足した。これまであった旧連邦直轄区日伯協会連合会を再編成する形で、実現したもの。会員数は三百家族から八百家族に増えた。林会長(二世、五九)は「移民百周年には、拠点となるセンターを建設したい」などと意欲を見せている。
 首都圏には農村文化協会、ブラジリア日伯文化協会、INCRA日伯文化協会など十一の日系団体が存在。大使の歓送会などの行事には、「連絡会」という形でまとまった。
 これら団体のうちヴァルジェン・ボニータ日伯文化協会など八団体が旧連邦直轄区日伯協会連合会を形成。スポーツ大会や歌祭りといった行事を共催した。
 ほかの日系団体主催のイベントと日程が重なって、来場者が分散するという弊害があった。
 特に新年会には、いずれの団体も大使を招待したため、大使館側も対応に苦慮。鈴木勝也前大使は二〇〇二年一月末に転任するおり、ひとつにまとまるよう日系側に提言したという。
 これを受け、各団体の代表者らは、会館を所有する五団体が連合会をつくるという方向で話を進めた。
 首都圏で最大のブラジリア日伯文化協会が従来の連邦直轄区日伯協会連合会という名称を使用することに難色を示した。最終的に、新たに中西部日伯協会連合会を発足させることで合意に達した。
 五団体から代表者を四人ずつ連合会に送り、互選で役員を決めた。時代に合ったやり方で維持運営したいとの考えから、役員の大部分を二世、三世が占める。
 事務局はNIKKEY─DF文化体育協会に置かれる。同協会は二・五ヘクタールの土地を所有。将来はここに多目的ホールなどがそろう新会館を建設する予定。
 このほか、貧困家庭を対象にした無料のコンピューター教室の開設など新規事業を検討中だ。
 林会長は「これまでは日系人が州議選に立候補しても、乱立して当選できなかった。連合会が発足、日系人がまとまれば、ブラジリアから日系議員を送り出すことも夢でない」と話している。(七月二十五日付報道の団体名「ブラジル中西部日伯文化協会連合会」は誤りでした。今度の日本語表記が正しく、訂正します)

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