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「政策、主張込めた一冊」=参院選目指す高倉さん提言まとめ刊行

8月26日(火)

 海外在住者の視点を日本の政策に生かして――。パラグアイの邦字紙「日系ジャーナル」を主宰し、海外日系新聞協会長なども務める高倉道男さん(六二)が十五日、「海外からの提言」と題した書物を刊行した。県人会の将来像や日本語教育の重要性などをテーマに、南米に生きる日本人ならではの視点で分析。海外戦略に弱いといわれる日本政府や、南米に生きる日系人へのメッセージとしてまとめた。来年、実施される参議院選挙に出馬を予定する高倉さんは「私の政策や主張を込めたつもり。私が政界で何をやりたいか分かってもらえれば」と話している。
 「日本の国際協力 改創論」との副題がついたこの本は、今年五月以降、高倉さんが自身の日系ジャーナルに掲載した連載を集めたもの。全五百部刊行で、ブラジルには県人会を中心に百部が配布される。
 母県に依存するばかりではなく、県人会が開発NGO(非政府組織)として生まれ変わるべきとの主張や、南米日系農協連合会構想、国家戦略の一つとしての日本語教育などについて、熱い思いを綴った。高倉さんは「島国日本の政策は国内から見た視点だけ。これからは海外の目という『複眼』が必要」だと力を込める。
 米国の日系社会だけでなく、日本の各都道府県知事にも、県人会を通じて配布を予定。また、近日中に同書の下巻も発刊予定だ。希望者はパラグアイの日系ジャーナル(595・21・663・722)へ。

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