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注目される太陽熱湯沸し器―耐用年数ものびるー設備コストの低下―電気料金上昇で

10月11日(土)

 七〇年代のオイルショックによって注目された、太陽熱湯沸し器。市場物価指数に連動し上昇する電気料金と、〇一年六月から〇二年二月までつづいた節電義務を背景に、再び注目されている。家計面では電気料金低下に寄与するほか、環境面での有効性も指摘される。従来中流以上の設備だったが、コストの低下や連邦貯蓄銀行による融資、備え付け住宅の販売が新たな追い風となって大衆層への普及が見こまれている。市場に詳しい、ソール・ナッセンテ経済研究所、赤木数成所長に現状を聞いた。

 「ブラジル導入当初の湯沸し器は、外国文献を参考にして作ったもので、高価なうえ耐用年数も十年以下、熱利用効率も悪く、経済的には大した節約にならなかった」と、赤木所長は七〇年代当初の様子を振りかえる。
 現在、発泡スチロールやプラスチック資材の導入、技術の向上、設備に対する工業製品税の免除により、コストが低下した。二人から三人暮らしで必要とされる、二百リットルの設備を導入するのに、据え付け工事費も含めて約二千レアルが必要だ。
 ブラジル冷凍・空調・換気・加熱工業協会の全国太陽熱加熱局の、エドワード・テネンウルセル局長は「現在、全国五十万世帯二百万人が太陽熱湯沸し器を利用しており、百十万人が住む町の消費電力と同量を節約している」と語る。この数字は、ブラジルの人口をから見ると、微々たる普及と言える。
 業界では、所得の低い大衆住宅への普及を目指し、プレハブ住宅で太陽熱湯沸し器を組み込む。大衆住宅が五十戸まとめて、二百五十リットルから三百リットルの湯沸し器を導入すれば、一戸当たりのセット価格は七百五十レアル。据え付け経費が二〇%(百五十レアル)掛かる程度だ。これを、連邦貯蓄銀行が全額を融資し、電気代以下の金額による月賦料金(十四レアル程度)で返済する制度を設定した。「個人では銀行からの融資を受けるのは、手続きの関係から難しい。融資を受けたければ、組合を作るのが一つの方法」と明かす。
 赤木所長は、〇二年七月に二百リットルの小型太陽熱湯沸し器を設置した。費用は、設備、据え付けをあわせて二千二百レアル、シャワー二室、炊事場の三カ所で利用した。年間日数の九〇%が、シャワー使用時に電気不用だった。電気代も、普段の半分近くにまで下がった。
 「夏場は、温度が上がりすぎて逆に使いづらいくらい」と語るほど、現在快調。メンテナンスは、ゴムの部分とガラス部分を水洗いするだけだとか。
 購入する際の注意点としては持ち家が平屋であること。設備に、度量衡院(INMETRO)の品質保証がついているものを選ぶこと。電気料金を自分で計算して、約十五年と言われる耐久年数内に回収できるか計算すること。メーカーは多くあるので、四~五社に見積もりを出してもらうこと。

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