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赤字「群馬の森」再建へ=JICA=環境プロジェクト実施=維持管理費の捻出困難=一時は経営放棄の話も

11月1日(土)

  赤字経営の続く「アマゾン群馬の森」(五百四十ヘクタール、パラー州カスタニャール市)を再建しようと、群馬県はこのほど、「森林・環境教育プロジェクト」を打ち出した。パラー州との自治体連携事業。独立行政法人、国際協力機構(JICA)が実施する。県やJICAの代表者らが来月来伯、州との契約調印式に臨む。
 群馬の森は、リオデジャネイロ市で開催された「ECO92(地球サミット・環境と開発に関する国際会議)」(一九九二)を機に、在北伯群馬県人会が県の協力を得て取得したもの。県内外の有志からかなりの額の寄付が集められた。
 五百四十ヘクタールの敷地内には、県人会会館をはじめ、環境研究センターや熱帯花卉薬草展示園などの施設がそろう。オープン当初より、維持管理費の捻出に頭を痛めてきていたという。
 累積赤字の額は公表されていない。許容できないほどに上り、県も見過ごすことが出来なくなった。一時は、経営放棄の話まで出ていたという。
 経営を断念した場合には、県が負債の一部を背負わなければならなくなると懸念。昨年末から今年上旬にかけて、職員を現地に派遣して実態を調査。事業の継続を検討してきた。
 新プロジェクトは、環境教育、森林保全、アグロフォレストリー(森を育てる農業)に主眼が置かれる。図書館や観察塔などの施設や機材の拡充を図る。
 来年一月から三年間の計画。終了後は、「日伯友好の森・アマゾン自然環境教育センター(仮称)」とし、森林研究、環境教育、植林、エコツーリズムなどに活用する。
 高木政夫群馬県議会長も調印式と同時期に現地を訪問する。予算審議のための実態把握が目的だとみられている。

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