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投資ブームが再来=強気の多くの企業が強気の構え

新年号

04年1月1日(木)

 【イストエー・オンライン】多くの企業の重役室で〇四年の計画が立てられた。
 「のるかそるかだ」。ブラジルエールリキッドのストゥッチ社長は言う。同社は産業・医療用ガスの生産では世界有数のフランス企業の子会社で、ブラジルでは業界第二位の規模を誇る。同社のように「のる」と決断する企業は少なくない。同社は鉄鋼部門の成長を見込んで、〇三年を上回る投資を〇四年に行う計画だ。
 鉄鋼生産には特殊な酸素ガスが必要で、それは同社の主要商品となっている。国立製鉄会社(CSN)やツバロン製鉄会社(CST)、パラー州に進出した中国企業の生産拡大計画を踏まえて、同社は〇四年を強気で見通している。
 仕事だって? それならカーザバイーアにある。〇四年に同家電販売チェーンは、全国の人口十万人以上の都市に二十五店舗を開店する。投資額は〇三年の利益の一部から捻出され、六千万レアルと見積もられる。最も勇気あるこの小売チェーンは現在の三百五十店舗を〇五年には四百店舗に増やす計画だ。
 ブラジル・グローバル・多国籍企業研究会(Sobeet)のエコノミスト、リベイロ氏は、上位五百社の六割を占めるこれらの企業の投資額は〇三年の九十億ドルから〇四年には百五十億ドルに増加し、〇一年の百六十六億ドルに近づくと話している。
 スミス・ブラジルコカコーラ社長は〇四年に五億五千万レアルを投資すると発表した。同社長の評価では、〇三年第四・四半期にブラジル経済は回復の強い兆しが見え始めたという。
 ブラジルヤマハはマナウスの二輪車製造工場を二倍に拡張する工事を続行する。二輪車部門は〇三年に過去最高の販売を記録した。工場拡張への投資額は六千六百万ドル。年産十五万台の生産能力を〇四年には三十万台に高める。従業員数は年間約一五%ずつ増加し、二輪市場が年一八%の率で成長する中で、同社の二輪車販売台数は年間約三〇%の割合で増加してきた。
 世界銀行の主任エコノミストで、カリブ・ラテンアメリカ地域担当のペリー氏は、ブラジルは〇四年に三%以上の成長が見込めると話す。マンテガ予算管理相が将来の見通しについてコメントしたように、もし政府の多年度計画(〇四―〇七年)が実行されるなら、四年間で約一兆八千五百七十億レアルが投資される。その初めの一年がブラジルで始まるのだ。

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