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松尾会長ですんなり=福岡県人会、総会に155人

2月10日(火)

 昨年裁判問題を起すなど紛糾し、母県の県議による〃鶴の一声〃裁きで和解していたブラジル福岡県人会は一日午前十時から、サンパウロ市ヴィラ・マリアーナ区の大阪なにわ会館で定期総会を開き、松尾治さん(文協副会長)が新会長に就任する形で最終的な決着をみることとなった。
 当日は約百五十五人の県人が集まり、関心の高さをうかがわせた。〇三年度の事業・会計報告と承認、〇四年度の事業計画と予算案を承認。その後、役員改選に移った。提出されたシャッパは一つのみで、賛成七十九票、反対八票、白紙十一票で、すんなりと承認された。
 選任されたのは、松尾さんを会長に、第一副会長には古賀敏之さん、第二には平山イナシオさん、第三には南アゴスチンニョさん、第四は斉藤利治さん、第五は田中公さんら。
 渡部一誠前会長と松尾新会長はがっちり握手。新会長は、「会員の意見に耳を傾け、ガラス張りの県人会運営」という方針を述べた。
 騒動の発端は、二十四年間継続されてきた母県からの農業実習生受け入れが、渡部会長ら前執行部がブラジルの治安悪化を申し立てたために中止になったこと。会長解任を求めて反対派が二回も臨時総会を招集し、前執行部が二回とも流会にした。渡部前会長は反対派追放を裁判に訴えるなど、紛糾していたが、昨年八月に母県から蔵内勇夫県議が調停のために来伯し、事態の収拾を図った。
 お家騒動はめでたく一件落着となったが、母県との交流強化を掲げて就任した松尾会長の手腕がこれから試されることになりそうだ。

 

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