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安部モジ市長無罪=行政、不明瞭でなかった

2月11日(水)

 不明瞭な行政だと検察庁から起訴されていた安部順二モジ・ダス・クルーゼス市長とトミナガ・メウ報道局長に無罪判決が下った。(モジニュース)
 市長就任一年目に公金をつかって、日本へ不明瞭な目的で使節員を送り、公開報告書『モジの百日』に二十四ページを使って、十枚の市長の写真と八十七回の市長名を掲載した、というのが起訴理由だった。
 しかし、出張期間も短く教育・交流目的が明確であり、市長個人の使節ではないと、裁判所は判断。争点は、日本で配布するために市の予算で作成したポルトガル語・日本語によるバイリンガルパンフレット、千部とCDの経費五万七千三百レアルに移っていた。
 これには、郡の祭典カレンダーや公共事業プログラムが明記されており、市長の少年期の写真や、家族経歴など、モジ郡や一般市民に何の役にも立たないと、検察側は主張し、モジ第三民事法廷のセーリオ・デ・アウメイダ・メロ判事は「日本では、市長と家族の経歴は大変重要であり、掲載されるのは正しい」と無罪判決を下した。
 安部市長の弁護士、リカルド・アロウカ氏は「根拠のない起訴行為は不誠実で、不正直であり、政治家としての信用を傷つけた」と非難し、検察庁に対して提訴を検討している。

 

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