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総会、成立なるか=宮城県人会、先行き見えず

2月27日(金)

  【既報関連】一月に予定した定期総会が流会し、二十九日に再度の総会を開催する宮城県人会(中沢宏一会長)。会長選出を含む県人会運営の透明化を求める「宮城県人会を良くする会」の佐藤八朗代表は、今月十七日に弁護士を通じてカルトーリオに総会の無効を申し立て、総会の延期を求めている。一方、「中沢派」とも言える同県人会の顧問相談役会は二十五日に異例の声明書を発表。中沢会長を全面的に信頼し、二十九日の総会を成功させよう、と会員らに呼び掛けた。
 「私は単純に、公正な役員選出を望んでいるだけ」と佐藤代表は、無投票による中沢会長の再選を何としても阻止したい意向を示した。すでにカルトーリオが受理しているため、総会は無効になるはずだ、との見方を示す佐藤代表だが、仮に次回総会で中沢体制が強行に再選された場合には、裁判所に会の無効を申し立てて争う「法廷闘争」の可能性も示唆した。「裁判になれば、県人会の銀行口座も凍結され、会館建設にも支障をきたす。そうしないためにも流会にすべき」と佐藤代表は訴える。
 これに対し、中沢会長は「前回の総会であった不手際は全て修正した。弁護士も今度は法的に問題ないと言っている」と総会の開催に自信を見せる。ただ、中沢会長自身も法廷での争いになる可能性があることは認めた上で、「当日は弁護士も立ち会う予定だが、何が起こるかは予想もつかない」と困惑気味。
 異例となる二度目の流会か、中沢会長の再選かーー。先行きが全く見えないまま、宮城県人会は二十九日の総会予定日を迎えそうだ。

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