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日本アニメのパイオニア=富野さん講演、リオでも好評

3月 6日(土)

 二月二十九日午後六時より、リオデジャネイロ市で、アニメ「ガンダム」の生みの親である富野由悠喜監督の講演が開催された。講演はまず神野武総領事、高尾勇日伯文化協会副会長のあいさつから始まった。また会場にはリオ州立大学のニヴァウ・ヌネス学長も家族と一緒に参加していた。
 今回の講演は国際交流基金主催、日伯文化協会共催、そして、在リオ日本総領事館とUERJ(リオ州立大学)が後援して実現した。当日はこのような講演には珍しいほどの八百人以上の観客が集まり、初めに、富野監督の作品「ガンダム」が上映され、その後、「日本でアニメ・ロボット」が生まれた歴史的背景などの興味深い話があり、講演の後には来場者との質疑応答が行なわれた。
 富野監督は日本の金沢工業大学の客員教授も勤めており、話の内容も日本の「鳥獣戯画」から日本語の文字列の特徴などからの影響までとかなり高度なものあった。また、会場からも日本でのアニメ製作と企業との関係についてなどの熱心な質問のやり取りがあった。
 今回の講演に平行して、同会場では二十八日、二十九日の二日間に渡って、日伯文化協会とアニメ・グループ・アニメ・センターが共催で「アニメ・センター・ヴェロン」と銘打ってアニメ・フェスタも行なわれ、コスプレイ、漫画コーナー、そして、日本文化コーナーとして折り紙や生け花、書道などの実演展覧会も行なわれた。
 二日間の来場者はリオのカーニバルの直後というもっとも難しい時期にもかかわらず、二千五百人以上を数えたほどの大盛況であった。(柳井信雄さん通信)

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