ホーム | 日系社会ニュース | 日本語研究会歴史を誇る=ノロ普及会が総会=傘下学校の役員ら皆出席=「昔の遊び子供に教えよう」=派伯教師ら振興に助言

日本語研究会歴史を誇る=ノロ普及会が総会=傘下学校の役員ら皆出席=「昔の遊び子供に教えよう」=派伯教師ら振興に助言

3月10日(水)

 ノロエステ日本語普及会(末永建郎会長)の第三十二回定期総会が七日午前九時からアラサツーバ日伯文化協会で開催され、傘下の十五日本語学校全ての役員や日本語教師が出席した。会長選挙も行われ、末永会長の続投となった。
 同普及会名誉顧問の五十嵐二郎ノロエステ連合日伯文化協会会長は、普及会以前にあった奥ノロエステ日本語研究会が行った十三回の総会を合わせれば、全四十五回の歴史を誇ると、祝辞の中で現在までの歴史を振り返った。
 「素晴らしい役員や日本語教師が各地にいた。そういった人々のおかげで、今日がある。感謝の追悼法要をする機会を持ちたい」と語った。
 安永ルイスさんが議長を務め、〇三年度本部報告、事業・会計報告、第四十回林間学校会計報告、〇三年度各地区事業・会計報告、〇四年度各地区事業計画などが行われた。
 続く会長選挙では現職の末永会長の続投を願う声が次々に出され、再選となった。末永会長は同地区にいる四十二人の教師のために教師会の充実を図ると共に、日本語学習者を増やすためにも日本文化の普及・広報活動に力を込めたいとした。具体的なアイデアとして、日本から着物百着を寄贈もらう予定があり、それを使って「着物を着た百人のパレードをできるよう努力したい」という考えを明らかにした。
 その後、鳥取県から派遣されている日本語教師、大林幹爾さん(第二アリアンサ)は教師報告の中で「このまま日本語への関心が薄れていくのは、すごく寂しい」とし、「年配の人が日本語学校で昔の遊びを子供に教えたり、移住史を語ってもらったりして、一日教師になってもらって子供の関心を呼び起こしては」というアイデアを述べた。
 富山県派遣の中川肇さん(第三アリアンサ)は「日本語ができる場合のメリットを、二、三世の親がもっと子供に広めてほしい」と語ると共に、ポ語ができる教師も雇ってほしいと請願した。両教師とも、二年の派遣任期を終え、近日中に帰国の途につく。
 その後、昼食をはさんで午後から、ニッケイ新聞の深沢正雪記者による日伯学園構想やアニメ・漫画を日本語教育に活用するにはという講演や、佐賀大学の非常勤講師の渋谷あづささんによる研究発表が行われた。最後にJICAシニアボランティアの井上由己子さんの講評、「コンピュータで情報交換し、日語教育を活発化したい」という藤間俊彦同普及会副会長の閉会の言葉で幕を閉じた。

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