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道家医学をアフリカへ=塩田さん現地で普及活動

ニッケイ新聞 2009年8月20日付け

 塩田健康センターの塩田憲一所長(62、神奈川)が現在、道家医学のアフリカへの普及活動を行っている。
 アフリカの子供を救いたい――。そう語る塩田所長は、「愛を与え、見返りを求めない」という道家医学の教えを守る、道家龍門派十二代目継承者。二〇〇八年十二月に続き七月上旬、セネガルとカーボ・ヴェルデへ渡航し、講演や治療の実践などを行った。
 道家医学は、東洋医学や中国医学の祖とされ、七千年の歴史をもつ。宇宙のエネルギーを用いた気孔カイロプラクティックで、邪気を取り出し、内臓や頭重(頭痛)、脳梗塞、アルツハイマー病などの治療も行う。
 塩田所長によれば、五十三の国と地域を有するアフリカでは、〇歳から五歳の子供達が、毎日一万三千人亡くなっているという。
 食料も乏しいアフリカでは、母親が授乳できない。塩田所長は「母親にエネルギーの取り入れ方を教えれば、母乳は出るようになる。食べ物がなくても生きられる」と話す。
 七月のアフリカ訪問時は、セネガルの国立ダカール大学と国立健康社会開発大学、西アフリカにあるカーボ・ヴェルデの国立カーボ・ヴェルデ大学において、それぞれ医師や看護士、医療関係者など約百人に道家医学についての講演を行うと共に、気功による治療を実践してみせた。
 気功には、宇宙からエネルギーを患者の体内に入れて病気を治す外気功と、自分の体にエネルギーを入れて病気を治す内気功とがある。エネルギーは主に額、脳天、こめかみから注入するという。
 講演は、在セネガル日本国大使館の齊藤隆志特命全権大使や、ダカール大学医学部学部長でもある、SOWセネガル医師会会長らの尽力で実現した。
 訪問を終え帰国した塩田所長は、「西洋医学と道家医学が一致すれば、より良い治療が出来る。アフリカが道家医学の先進国となるだろう」と語った。

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