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国内総生産 世界15位へ転落=IBGE発表=0・2%減で3位後退=国民一人当たり所得 ジャマイカの下=農業と輸出は伸び

4月2日(金)

 【エスタード・デ・サンパウロ紙一日】ブラジル地理統計院(IBGE)は三十一日、ブラジルの国内総生産(GDP)は二〇〇三年度に一兆五千百四十億レアルで、世界ランクでは十二位から十五位へ三ランク転落したと発表した。インフレ率を差し引いたGDPは、昨年同期比で〇・二%減であった。IBGEは人口を一億七千六百九十万人として、国民一人当たり年間所得が八千五百六十五レアル、昨年同期比で一・五%低下したと報告した。

 GDPを業種別内訳で見ると、農業生産が八・七%から一〇・二%と二〇%の増加を見た。金額にして千三百七十八億レアル。工業生産が三八・三%から三八・七%へ増加、金額にして五千二百四十億レアル。サービスが五九・二%から五六・七%へ減少、金額にして七千六百八十三億レアル。税収が千五百九十四億レアルであった。
 国際収支は輸出の伸びで、五百六十六億レアルの黒字を出した。国際収支は一年間の対外経済取引で経常収支と資本収支からなり、通信や旅行、運賃、保険、送金、投資収益などのサービス部門の収支を含む。ブラジルは過去十年間で初めて、外資を借り入れずに国際収支を締めることができた。
 需要別内訳は一般家庭の消費が八千六百二十四億レアルで三・三%減。政府関係の支出が二千九百二十億レアルで〇・六%増。貯蓄投資が二千七百三十三億レアルで六・六%減。輸出が二千五百五十四億レアルで一四・二%増。輸入が千九百九十億レアルで一・九%減などであった。
 GDPを国別で見ると、ブラジルが四千九百三十億ドルで十五位。一位は米国、十兆八千五百七十億ドル。二位は日本、四兆二千九百十億ドル。三位ドイツ、四位英国、五位フランス、六位イタリア、七位中国、以下カナダ、スペイン、メキシコ、韓国、インド、オーストラリア、オランダ、ブラジルの順。
 国民一人当たりの所得では、ブラジルが二千七百八十九ドルで、七十八位と無残。一位はルクセンブルグで五万二千五百ドル。中南米では、亜国が三千三百二十二ドル。ジャマイカでさえ二千九百六十二ドルでブラジルより上位に就いた。