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モジ秋祭りが盛況=8万人が日本文化体験

4月6日(火)

 セントラル地方で有名なモジ・ダス・クルーゼス市の秋祭りが二日から四日まで同文協(ワタナベ・サトル会長)主催で開かれた。
 十九回目となった今回は一万五千平方メートルのマウリシオ・フェレイラ・ナジャール広場に農産物展、十六のレストラン、ショー会場のほか、鳥居、盆踊りの櫓(やぐら)、日本庭園、子供広場やマッサージを体験できる一角も設けられた。入場者は十万人を見込んでいたが、雨のため昨年並みの八万人だった。
 ワタナベ会長は日本への出稼ぎなどで農業離れが続いているコロニアの現状を見つめ、「日系が築き上げて来た農業に自信を取り戻してほしい」と開会あいさつで強調。
 安部順二市長は「日本移民より早く入植したイタリア、スペイン移民はトマトや白菜などを栽培しておらず、ブラジル人に食べ方から教え、食習慣を随分変えた」と語った。
 開会式ではまた、長年にわたりサンパウロ州農村連盟会長(FAESP)を務めたファビオ・メイレーレスさんに安部市長からモジ市民権が授与された。
 メイレーレスさんは「日系人は野菜、果樹栽培に神業を使っている」としきりにほめたたえていた。
 三つの酒樽で威勢よく鏡割りが行われ、入場者に振る舞われた。エンジニアのアントニオ・リマさんは初めて飲んだお酒を「日本産ワイン」と思い込んでいる様子だった。
 物産展内には太陽のキノコやヒラタケの栽培現場を再現。ナス、きゅうり、トマトなど実の付いている成木や多種類の野菜、果物、花卉が展示されていた。
 日本文化紹介コーナーでは習字や作文の展示、陶芸造りや茶道の実演もあった。食べ物広場にはヤキソバ、てんぷらや春巻きなどがよく売れていた。寿司、うどんやカレーライスも用意されていた。
 舞台では少年少女二十五人による沖縄太鼓の演舞があり、最後は聴衆も一緒に踊りの輪に加わって祭りを堪能していた。
 文協の広報担当ハヤマ・ネイデさんは「この八カ月間毎週、文協の十四支部である日本人会の代表が集まり、催しのために意見交換しあってきた」と、開催に至るまでの苦労を語っていた。

 

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