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漢字おぼえさせる〝戦略〟=モライスさん、研究着々=学習者に苦痛与えないように

4月8日(木)

 【既報関連】アレサンドレ・ヴァローネ・モライスさん(四〇、文協日本語講座元講師)は国際交流基金の「日本語教育指導者養成プログラム」で、昨年九月に訪日、漢字指導について研究を進めている。ブラジルで実態調査を行うため、四日に一時帰国した。日程を半分消化した現在、どんな成果が得られたのだろうか。心境などを聞いてみた。

 「漢字テキストを編集した方に実際会って、ディスカッションできたことが最もためになったと思う」
 モライスさんは、石井恵理子国立国語研究所日本語教育部門第一領域長ら有識者に直接、薫陶を受けられる環境にあることを率直に喜ぶ。
 二年で修士号を取得するところを一年で済ますので、濃密な日々だ。
 確固たる信念を持っていう。「日本の学校やブラジルの日本語学校では、漢字を繰り返し書いて覚えるのが一般的。でも、それは生徒にとっては苦痛そのものです」。
 漢字を暗記するための新たな〃戦略〃を考えるのが、自身のテーマだ。「部首やつくりなど要素から漢字を組み立てたり、グループ別に区別したりと様々な方法がある」。
 練習のモデル版を作成。日伯文化連盟や文協日本語講座で試験的に使って調査する。三百人と八十人規模の二種類を用意、生徒の量だけでなく、レベルも考慮するのだという。結果を元に、論文を仕上げることになる。
 モライスさんは六日午前、ブラジル日本語センター(谷広海理事長)を訪れ、近況を報告するなどした。
 丹羽義和事務局長や松酒早苗クリスチーナ専任講師(同プログラムOB)は「非日系人で日本語を話せる人は結構いますが、専門的に研究する人は少ない。貴重な人材です」と賛辞を送った。
 モライスさんは「学習者の希望と教師の教え方には壁がある。それを取り除き、学習者の意欲をそそるような指導方法を確立したい」と決意を新たにしていた。

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