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秋の味覚を楽しんで=5月3日からピエダーデで柿祭り

4月29日(木)

 スドエステ地方の名物ピエダーデ市の柿祭りが五月七日午後三時に開幕する。会場は市のイベント広場(ソロカバ・ピエダーデ街道二キロ)。ピエダーデ柿生産者協会が主催、ピエダーデ市が後援する。五月八、九日と、同十四、十五、十六日の三日間。午前十時から午後九時まで。
 生産者が丹精込めてつくった富有柿の品評・販売会があるほか、地元で採れた野菜や果物も即売される。日本語学校生徒たちによるお茶の作法や折り紙の指導、和太鼓の実演など「日本文化の紹介」コーナーがある。バザーには五十二のバンカが立ち、衣類、日用品、農機具やピックアップ車などを販売。ヤキソバや日本食も用意される。
 案内に来社した協会の益田照夫相談役は「JICA派遣の浦田昌寛シニアボランティアの指導もあり、今年は昨年の三割増しぐらい収穫が期待できる。五月は最も値段が手頃なうえ、美味しい時期。大勢の人に来てもらいたい」と来場を呼びかけた。
 ピエダーデはもともと「タマネギの里」として知られた。柿は四十数年前、農家の庭先に見られたが、一般には出回っていなかった。九四年に管内の柿生産者が集まり、生産者組合を結成。日本の専門家の呼び寄せ指導、講習会などを開き、生産者の技術向上を進めてきた結果、最高品質の富有柿の栽培に成功した。祭りはピエダーデの柿を広く知ってもらう目的で、三年前に始まった。
 しかしいまも柿栽培は苦労が多いそうで、マリオ・タカラ組合員は「二十一年間柿をつくっているが、これで食べていくには八年から十年かかる。最も苦労するのは鳥害。網を張って防いでいるが、経費がかかり頭が痛い」と語る。
 銀行を定年退職し、柿栽培を始めて二年になるヒロシ・ツズキ組合員は「ピエダーデの気候が大好きで、色んな人からアドバイスをしてもらっており、楽しく柿栽培をしている。いつか品評会で賞を取れる富有柿を生産したい」と話していた。

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