ホーム | 日系社会ニュース | 農業移住しませんか=仲介役は農拓協=「永住権」「引受人」を世話=近年、希望者ほぼゼロ

農業移住しませんか=仲介役は農拓協=「永住権」「引受人」を世話=近年、希望者ほぼゼロ

5月8日(土)

 日本人農業移住者への永住ビザは現在も取得可能――。ブラジル国籍者との婚姻や、ブラジルでの出産、定年退職者(二千ドル以上の年金受給者)向けのシルバー査証以外では、日本からの移住は難しい状況の昨今だが、ブラジル農業拓植協同組合中央会(原林平会長)では、現在も日本人農業移住者永住査証認可取得業務を続けている。
 岩城修専務理事は、「知らない人や忘れてしまった方がいるかもしれませんが、取得手続きを継続中。日本の知り合いの方で希望者がいれば、ぜひ連絡を」と勧める。
 永住権取得の条件は次の通り▽日本で農業高校もしくは大学農学部を卒業している▽該当学校卒業者でない場合は、日本で六カ月以上の農業研修をしているか、あるいは二年間の農業経験がある▽ブラジルの引受人が必要で、その後見で二年間の農業就労後、独立農業者になると期待される者であること――など。
 引受人に関しては、「こちらの農業者には、今でも引き受けてもいいという人もかなりいる」とのこと。長田勝事務局長は「ブラジルにない技術を持って、こちらでやってくれる人などは、特に歓迎ではないでしょうか」と語る。ビザ取得手続きにはブラジリアとの折衝があるため、数ヵ月間かかるもよう。
 この農業移住者永住査証許可取得に関するライセンスは、もともとJAMIC移植民会社が持っていたが撤退するにあたり、一九八四年に同中央会に委譲されたもの。以来、八〇年代を中心に三百件近い実績がある。ただし、九〇年代から希望者が激減し、この四年ほどは、ほぼゼロの状態が続いている。
 詳細問い合わせは同中央会事務局まで。電話(11・5572・9157)およびEメール(notakyo@notakyo.com.br)。

image_print