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「出稼ぎ帰り専門の強盗団がいる」=ニッポ・ブラジル紙報じる

5月18日(火)

 ニッポ・ブラジル紙は今月の紙面で、「出稼ぎ帰りの日系人を狙った凶悪な強盗事件が多発している」などと報じ、その被害例を紹介している。
 同紙の取材に応じたブルーノさん(仮名)は三月末、新潟からサンパウロに帰郷。空港から尾行され、自宅で車から荷物を降ろしていたところを武装した三人組に襲撃された。
 「彼らは銃を突き付けているときも冷静。このような犯罪は初めてではないという印象を持った。すべてが計画的だった」と、ブルーノさんは証言する。
 「出稼ぎ帰りの日系人を標的にした特別な犯罪組織が存在すると思う。彼らは日系人を働き者のお人よしと考えている」
 グループは一時間以内にお金や宝石類、電化製品などを奪ったうえ、警察に通報した場合には家族全員を殺すと脅迫することも忘れていなかったという。
 そのためブルーノさんのように取材に応じるケースは少ない。だが、「ここ数カ月の間だけでも、被害に遭った日系人は少なくない」と同紙は指摘。「日系人は現金を持ち帰り、自宅に隠し置いておく習慣があると思われているのも特別に狙われる理由のひとつだ」とみる。
 強盗対策として同紙は、空港を出る際、目を付けられにくい二階の出入り口の使用を薦める。また、空港からの道中、尾行している車がないかの確認を徹底。不審車に尾行されていると気づいたときには自宅に直接向かわず、警察署の駐車場など安全な場所に一時避難するなど、自衛手段を練るようアドバイスする。

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