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東西南北

5月20日(木)

 家の前で子どもたちが自転車で遊び騒いでいたのにムカついたブリキ職人(五六)は、静まらせようと三十八口径の拳銃を持ち出して二発発砲、一発が七十七歳の主婦の足に命中した。子どもたちは叫びわめきながらその場から逃げ、けが人はなかった。職人は発砲直後に逮捕されたが、威嚇するため空に向けて撃ったと供述している。サンパウロ市南部ヴィラ・グアラニー区での出来事。
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 パロッシ財務相は十八日、今年度予算案がすでに立ちあがっているため、個人所得税の課税対象額引き上げ、または実質減税について年内見直しの可能性は極めて低いと述べた。財務相の役目は財政均衡の見張り役だという。それでも所得税減収による予算編成の変更を要求するなら、予期せぬ歳入があった場合のみ、増収分の範囲内でしか予算の変更は行わないと付け加えた。
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 サンパウロ市西部ヴィラ・ソニア区でピックアップ車に積まれていたコカイン五〇キロが発見されことで、警察は十八日、コロンビアの麻薬組織「Cali」と関係を持つ四人の容疑者を逮捕した。警察によると、コカインの固まりの上には、それが純正であることを示す女性のブーツのマークが浮き彫りで入っていた。
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 サンパウロ市が十八日から、二時間以内なら市バス乗り放題の磁気カード「ビリェッテ・ウニコ」の運用を開始したが、カード読取機の不足で、一部の路線では使用不可能。当初予定されていた電車や地下鉄での同カード使用もまだムリとのこと。多くの利用者が「大丈夫かな」と疑問視している。一方「俺たちの仕事はどうなるんだ」と不安を隠せない人も。バス回数券転売屋のR・T・Mさん(二五)だ。カードが普及すれば回数券が売れなくなるので、「国(セアラー州)に帰ろうか」と今、真剣に悩んでいる。

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