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ブラジルの錦鯉、ハツラツ=25回品評会=日本館できょう明日=本家に蔓延する病気も無縁

6月12日(土)

 ブラジル錦鯉品評会が十二、十三日、サンパウロ市イビラプエラ公園内日本館で開かれる。今年で二十五回目、会場の日本館はこの八月で五十年を迎え、節目の品評会となる。日本では昨年、鯉ヘルペスの問題から全国大会が開催中止に追い込まれていることもあり、国内外の関係者から例年以上の注目を集めそうだ。
 全日本愛鱗会の加藤まさお会長、同会本部国際部の池田早正審査委員が品評会に出席するため、十日着聖した。
 加藤会長は今年三月に就任したばかりで、来伯は十二年ぶり五回目。品評会では審査、飼育指導の重要な役割を担う。
 加藤会長によると、昨年、茨城県霞ケ浦市で鯉の病気ヘルペスが発生。病気は日本全国に広がり、多数の鯉が死んだ。農林水産省が調査に乗り出したが、未だ原因は不明で治療、防疫体制が確立されていない。 今回のヘルペスは食用の真鯉に見られる病気で、一部の業者が錦鯉とを同じ水槽で飼育したことが原因ではないかと見る向きもあるという。
 この問題が響き、昨年十一月三日に開催を予定していた第三十九回全国大会は急遽中止に。
 「今年は新潟県での大会となるが、実現できるかどうか」。実現を前にまだ、課題は山積している様子。
 ヘルペス問題を聞いたブラジルの愛好会では全日鱗と連絡を取り、地元関係機関と連携した上で、ブラジルの錦鯉を調査した。結果、病気は皆無と分かり、今年の品評会開催が決まった経緯がある。
 加藤会長はこうした事情を踏まえ、「ブラジルでは大いに期待しているんですよ」と、八十二歳とは思えない若々しさで語る。
 一方、池田審査委員は五年ぶり四回目の来伯。前回二十回大会では厳しい指導を見せており、「どれだけレベルアップしたか楽しみにしている」。また、「ビルや車などが見間違えるほど立派になっていることを感じました」とブラジルの変化についても触れた。
 品評会は十二日午前九時半から開会式。午前十時半から午後五時まで一般公開。十三日は午前九時から午後五時まで一般公開。
 入場料は大人三レアル、子供二レアル。地下鉄アナローザ駅前から日本館までの送迎バスが十五分おきに運行される。
 問い合わせ先11・3277・7231(ブラジル錦鯉愛好会)。

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