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盛況の日本祭り 来年への課題―――――=降壇させられた貢献者=心情論と法解釈の狭間で

7月31日(土)

  【既報関連】日本祭りのあり方に反響続々――。日系色が薄れた今回のフェスチヴァル・ド・ジャポン(日本祭り)のあり方について、引き続き各方面からニッケイ新聞に意見が寄せられている。
 三十日付けの「誰が主役の日本祭り?」で特に疑問が相次いだのが開会式。第一回日本祭りを開催にこぎつける際に、サンパウロ市役所など各方面との交渉に当たるなど尽力した野村ジオゴ元連邦下議は、過去の日本祭りで必ず来賓として壇上に列席してきた。
 ところが今年、一旦はステージに上がった野村元連議だが、降壇させられる一幕も。この光景をみた来場者からは「あれほど尽力した野村さんに何と無礼な扱い。どうして野村さんを壇上に上げないのか」と怒りの声が上がった。
 こうした批判に対し、今回の式典を取り仕切った高橋カルロス・サンパウロ州議会儀典長は「連邦、州ともにある儀典法に則って、実施したので問題はない。野村さんも今はカルゴ(公職)がない人だ」と取り付く島もない。
 また、主催者の中沢宏一県連会長の名前が、招待状の二番目になっていたことに各方面から疑問の声が上がったことについても「サンパウロ州公認のイベントでは知事や議会議長らがイベントの主となる決まりがある。それに基づいただけ」とあくまでも法を遵守したと主張。日系色が薄れつつあるとの批判についても「確かに日系コロニアの祭りだが、会場は州議会駐車場を借りている」と杓子定規な回答を返す。
 それに対し、こんな意見もある。
 日本祭りを成功させたのは、あくまでも私生活まで犠牲にし、スポンサー探しや各方面との交渉に当たった中沢会長や田畑稔実行委員長ら、ごく一部の県連執行部。「あの人たちなしには成功はなかった」と誰もが認めるだけに、もっと中沢会長らが主催者としての存在感を出してもよかったはずだ、との声だ。
 田畑実行委員長自身「県連のカラーが余り出せなかったのは反省している。来年は、こうした問題を改善したい」と語る。
 「中沢さんと田畑さんは、ドーンと壇上の中心に構えて欲しかった。その資格もある」と一世的な心情論から語る関係者と、「ここはブラジル。今回のやり方で何の問題もない」と二世ならではの法解釈を持ち出す高橋儀典長。
 ただ、今回ブラジル社会とコロニアの橋渡しだけでなく、数多くの二世をまとめた高橋儀典長の存在は今後も重要となるだけに、来年からは執行部との事前の意思疎通が課題となりそうだ。

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