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日本、ブラジル、アフリカ=伝統音楽のルーツ探る旅=翁長巳酉さん取材に

8月21日(土)

 〇二年まで十三年間、サンパウロ市在住だった打楽器奏者、翁長巳酉さん(おなが・みどり、42、沖縄県出身)がブラジル伝統音楽取材のために来伯している。
 現在は東京在住で、楽器セミナーやショー以外に、ブラジルやアフリカの伝統音楽に関する仕事もする。
 〇一年四月、サンパウロ市在住の頃、アフリカのモザンビークに伝統音楽の取材に行った。二カ月ほどの滞在中、ザンベジア州最大の伝統音楽祭の様子を写真撮影、録音し、それを使って日本で写真展を何度か開催した。その音源を使って、今年五月にCD『Mocanbique, o Hyeh!』を四百枚制作し、すでにほぼ完売する売れ行きだそう。CD等の問い合わせは巳酉さん(uhai@lapis.plala.or.jp)まで。
 「もともとはミナス州にある芸能音楽グループで、モザンビーキという名前のリズムをやっているところがあった。もしかしたらアフリカに行ったらその音楽のルーツがあるかも、と考えたのがきっかけ。結果的にマラニョン州のタンボール・デ・クリオーラというリズムとほぼ同じものが見つかったが、なぜかミナス州のはなかった」という。
 このCD解説には豊富な現地写真と、巳酉さんの軽妙な文章がいっぱい。在日モザンビーク大使館への写真寄付や、同国文化保存庁にもCDを寄贈、文化交流にも役立っている。
 七月には、やはりブラジル楽器のルーツを求めて、モロッコに二週間取材旅行へ。「バリバリに収穫ありました」と語る。北アフリカで一番の打楽器イベントであるグナワ祭を訪ねた。
 この八月十日には東京・紀伊国屋サザンシアターで、ブラジルの伝統音楽を描いたドキュメンタリー映画『Moro no Brasil』(ミカ・カウリスマキ監督)のDVD発売記念上映会のライブ・パフォーマンスもした。DVD解説では、ブラジル北東部等の伝統音楽紹介も書いている。
 昨年八月に東京で開催された、世界の伝統芸能とクラシック音楽のイベント「東京の夏」(アリオン音楽財団主催)では、巳酉さんがコーディネートして、サルバドールで最も伝統的なカンドンブレのグループの一つを招待し、大好評の公演を行った。その時に録画した、日本初のカンドンブレDVDがこの十月に発売になるそう。
 今回は十二日に来伯し、先週末はサンパウロ州伝統音楽の都オリンピア市の民族舞踊祭を取材、その後、レシフェ、サルバドールなどでも取材し、二十四日に帰国する予定。
 日本とブラジル、そしてアフリカ。世界を股にかけた音楽行脚の旅は、まだまだ続きそうだ。

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