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在外選挙権の充実目指す=参院選落選後の心境 高倉道男さん語る=海外選挙区創設を

8月25日(水)

 力不足で期待に添えず、申し訳ありません――七月の参院選比例区に自民党公認候補として出馬、落選したパラグアイ在住の高倉道男さんが二十四日、ニッケイ新聞を訪れ、選挙戦を回顧。盛り上がりに一役買ったブラジル日系社会に感謝の意を表すと同時に、引き続き在外選挙権の充実に尽力することを報告した。高倉さんは「せっかく盛り上がったこの運動を線香花火のように尻すぼみにする訳にはいかない」と力を込めた。
 自民党公認候補中、最下位の三十三位に終わったものの、日本と海外を股にかけた選挙活動で、より多くのものが見えてきた。
 「北米やブラジルに限らず、後続の移民が来ないからどんどん日系社会、特に一世に元気がなくなっている」。日本とのつながりや存在感を保つためにも、唯一の武器となるのが在外選挙権の行使だと高倉さん。
 ただ、選挙活動をしてみて日本の政治家もマスコミも在外選挙権には関心が低いと痛感したという。
 今後は選挙に出馬しないという高倉さんだが、在外選挙権の充実をライフワークとして取り組む覚悟を決めた。登録の簡素化と選挙区でも投票を可能にするというのが当面の目標だ。
 さらに将来的には海外選挙区の創設を目指す。「選挙に出て初めて分かった。業界団体の支持か、タレント候補でないと当選は難しい。海外からポッと出てもダメ」。自らの落選で、現状の選挙制度では、在外邦人の声を国政に届けるのは難しいと分かった。
 ただ、東京や愛知、大分など日本各地で日本の食糧問題や、教育問題を説く高倉さんに、理解を示す有権者も現れたのは、うれしかったという。「島国だけの価値判断ではダメ。理解してくれる人はいるんです」と将来的な手ごたえも感じていた。
 ブラジルやパラグアイなどで在外選挙権の充実を目指す運動に取り組むほか、日本でも今回出来た政治家とのパイプを活用し「在外選挙を推進する国会議員連盟(仮称)」を立ち上げ、日本と海外の双方で機運を盛り上げていく方針だ。
 「皆様にお世話になりながら、期待に応えられず申し訳ありません」とブラジルの有権者や協力者に謝意を表す高倉さん。各日系団体に挨拶回りをした後、二十五日にパラグアイに戻る。

 

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