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コラム 樹海

 人事というのは難しいものらしい。政権にあること七年と少しの佐藤栄作首相は「人事の名人」と評された政治家だが、政界や官界を始め実によく人を知っていたそうだ。後に総理大臣となる竹下登氏は佐藤首相に仕えたが、そのときに官僚の課長以上の人名や趣味にいたるまで隅から隅まで勉強し有力な政治的な財産にした事で知られる。それもこれも佐藤首相に学んだという▼この人との繋がりと、誰にでも気安く話しかける「心配り」で政権の座に着いたのだが、小泉流はサプライズ(驚き)人事であっと驚かせる。先の安倍晋三幹事長の抜擢もだし、嫌な別れ方になってしまったけれども、田中真紀子外務大臣もそうであった。だが、今回の第二次改造内閣では、それほど驚くようなものはない。敢えて申せば衆院当選三回の棚橋泰文氏を科学技術相に若手抜擢したのが目を引く▼それよりも政界が仰天したのは武部勤氏の幹事長である。本人も全く予期しないことであり「驚天動地」とびっくりしている。農相のときにBCE(牛海綿状脳症)の対応を巡り失言し問題となったと言えば記憶している読者も多いはずだ。北海道の道議から中央政界に入った苦労人で山崎派に属する。幹事長には実力者の古賀誠氏の名前も上がったし石原伸晃・前国交相の声もあったのだが、首相は武部氏に白羽の矢を立てての小泉流はさすが―▼尤も、女性大臣がお好きなような首相も今度は少し困ったらしい。得意の民間閣僚も川口順子外相が退任し一人もいなくなり、首相も「ちょっと寂しい内閣」の愚痴を漏らしているのではないか。それでも首相は「郵政民営化内閣」と誇りに満ち自信満々なのがいい。   (遯)

04/09/28

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