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コラム 樹海

  日本移民がブラジルに持ち込んだスポーツ文化――相撲が、SESCコンソラソンに会場を得て、今週いっぱい資料展示が行われており、あすは競技「全伯大会」である。SESCは、ブラジルの大衆文化を具現している場。今後の普及効果をいえば、この上ないといえよう▼ブラジルで九十五年、最初日本人、日系人だけの競技だった相撲は、相撲連盟の努力により、着実に非日系人にも浸透して競技者人口を広げている。SESCに土俵が特設されて「ついにここまで来た」という感じだ▼宗家の大相撲についていえば、いま、外国人であるモンゴル勢、東ヨーロッパ諸国出身の力士を除いては語れないほどになっている。国際化は、必要に迫られているといえるほど、あとに戻れないくらい、進んでいる。外国人プロ力士は、すべてアマ大会で見い出されてスカウトされたのだ▼これまでブラジルからもプロ入りしており、知る人ぞ知るだが、また、過去アマの世界選手権がイビラプエラ体育館で開催されたりしたが、国民一般における知名度は今一つだった。割りと狭い世界での〃ハングリー・スポーツ〃だったせいもある▼それが、今度SESCの理解を得て公開される。散歩の途中の市民たちがファンになるかもしれない。明らかに新しい局面である。プロをめざす選手が増えればいいのではない。移民を通じて日本のスポーツ文化が、ごく普通の状態で巧まず広く認知されることが意義深いのだ。関係者の労を多としたい。(神)

04/10/1

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