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弁当製造で独立=豊橋=デカセギが営業許可取得

12月4日(土)

 これまで公衆衛生許可や営業許可を得ずスナックや弁当屋を営業していた在日ブラジル人経営者が、正式な営業許可をさきごろ取得し、規模の拡大を検討始めた。インターナショナル・プレス紙の報道。
 愛知県豊橋市で弁当屋を経営しているイブスキ(指宿)ケンジ・マルコス(35)さんは最近、下水・ガス管の交換したうえ、窓枠のアルミサッシ、洗面所の改造などに百万円を投資。公衆衛生法による資格検査に合格して地元保健所から営業許可書をもらった。「これで材料仕入れや、顧客先の信用増加に期待できる。正式な営業許可書があるいまは、ブラジル人学校、ブラジル人労働者を雇用している工場などへの仕出し弁当を狙っている」。
 ミノルタやパナソニックの工場で働く労働者にも弁当を供給しているイブスキさんは、「大会社は正式の営業許可書を要求する。ミノルタは、炊事場のエアコンや詰め込み作業などの衛生検査のために、検査官を送って厳しいチェックをした。許可書獲得で、市役所の入札にも参加でき、飛躍するチャンスがでてきた」と語る。
 愛知県豊田市で乳製品製造をしているジオヴァニ・ジョゼ・ダ・シウヴァさん(31)は「日本にない乳製品のお菓子や生チーズの製造許可を取るために、見本を県認可の研究所に持って行き、分析結果を提出した。またステンレス製チーズ製造タンクや工業用大型冷蔵庫購入などに五百万円を投資、六カ月かかったが許可を獲得した」と述べ「今までのように隠れて製造・販売する必要がなくなり、密告されることもなくなった。これで公に宣伝でき、事業拡大に没頭できる」と語った。
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