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コラム オーリャ!

  文協五十周年には、なぜか移民史料館を中心に据えた計画がない。数年前から保存史料のデータベース化、ポ日英語のホームページ、子供向け日系移民史のポ語本出版、文協からの独立など有意義なプロジェクトが打ち出されていたはず。
 同館担当の副会長は百周年には懸命のようだが、本来の文協の仕事を忘れがちのようだ。全伯から浄財を集めて移民七十周年で建築し、九十周年に増床した同館は移民記念事業の目玉だった。
 建物は建築すれば終わりではない―。「仏つくって魂込めず」では、維持費の面で有害でさえある。徐々に史料整理や研究を進め、時代に合わせた展示物と展示方法をもって、コロニア内外に移民史を地道に紹介し続けていくのが本領ではなかったか。史料館の重要性を思い起こすのもまた五十周年だろう。 (深)

04/12/8

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