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「移民100年祭、理解求めた」=パラナの訪日経済使節団帰国=州の貿易振興策さぐる=多方面で懇談・要請を

12月22日(水)

 第三十二回パラナ友好経済使節団(上野アントニオ団長、一行十人)が、十一日間の訪日日程を終え、去る九日帰国した。上野団長は、二十日、「麻生太郎総務相はじめ日本政府の関係者、議員たちに日本移民百周年祭典への理解、協力を求めてきた」と報告を行った。秋篠宮ご夫妻を訪問した際、ご夫妻はブラジルに大きな関心を示されたという。また姉妹県の兵庫県井戸敏三知事、貝原俊民国際交流協会名誉会長(元知事)から、歓迎を受け、パラナ州との友好の絆を一層強めた。
 上野団長の報告を日程順にみると――
 [十一月二十九日]秋篠宮ご夫妻を訪問。ご夫妻はお庭を案内され、パイネイラの木を一行全員にお見せになった。
 藤村和広外務省南米カリブ課長主催昼食会。一行のうち上野団長、ジャムル・クリチーバ市役所局長ら出席。
 彦田義郎JETRO中南米事業推進主幹とエタノールの対日輸出について懇談。日本は三%のアルコール混入を承認したので、ブラジルの輸出に道がついたことを確認。
 麻生総務相と懇談。総務相は「国会議員同士の日伯交流が大事」と強調。移民百年祭式典の招待状を手渡し、「日伯連邦技術大学」の設立プロジェクトを説明した。
 [三十日]坂場外務省中南米局長と会合。連邦技術大学のプロジェクトを手渡す。局長はブラジルの個人所得が高い(開発途上国でない)ので、と無償協力に難色を示す。
 イヴァン・カンナブラバ駐日ブラジル大使主催昼食会に出席。大使は、来年の大統領訪日に備え、デカセギの「年金」「教育問題」について、日本政府サイドと交渉中と語る。
 北原悦男JICA副総裁らと懇談。パラナ州政府の二酸化炭素削減プロジェクトに対する草の根プロジェクトの協力を求める。
 [十二月一日]創価大学訪問。静岡市に移動。
 [二日]静岡市中小企業協会の井上光一会長を訪問。神戸に移動。
 [三日]西宮市の山田市長、魚水市議会議長を訪問、懇談会。貝原元知事主催昼食会。神戸商工会議所訪問。
 山下ブラジル連絡事務所長と事務協議。〇五年度の井戸知事来伯、〇八年兵庫県パラナ州物産展開催などについて意見交換。斎藤副知事主催夕食会。
 [四日]宝塚市訪問。
 [五日]平田幸広日伯中央協会理事長主催夕食会。「旧神戸移住センター」の今後の活用が話題に。
 [六日]加古川市役所訪問。加古川商工会議所訪問。加古川国際交流協会主催昼食会。明石海峡大橋視察。井戸知事を表敬訪問、百周年式典招待状を手渡す。姫路市長主催夕食会。
 [七日]姫路市視察。姫路・クリチーバ提携二十周年パーティ。先に訪伯した石見市長がクリチーバ市の都市計画のすばらしさを称賛。

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