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コラム 樹海

 天安門事件で失脚した趙紫陽元総書記が病気で死去した。改革。開放路線の旗手として中国の民主化に尽力したのだが、最高実力者・鄧小平氏の反対を受け追放されるという悲劇の政治家であった。学生らが中心になったあの運動は胡耀邦元総書記の死去を機に起こった追悼集会であり、これが民主化要求デモに発展したものである▼1989年6月4日の天安門事件は、今も中国政府のノドに刺さるトゲと言っていい。鄧小平氏は学生らを「反革命動乱」分子と決めつけ軍隊を動員してデモを蹴散らし国際的な非難を浴びたが、総書記の身分なのに天安門の広場に駆けつけて学生らに「遅れてしまい申し訳ない」と泣いた趙紫陽氏を評価する声は今も強い。以後、15年もの間、趙氏は自宅軟禁にされ政治的な発言も言論活動も禁じられる▼鄧小平氏の路線は江沢民氏から現政権の胡錦濤氏に受け継がれているけれども、当然のことながら趙紫陽氏の路線を認めてはいない。胡錦濤氏は「政治は共産党支配の一党独裁制、経済の市場主義化」である。従って江・胡路線は政治改革には真に厳しい。仏家気功修練の団体とされる「法輪功」に対する取り締まりが熾烈なのも、こうした政治暴動を恐れての事と思われる▼今回の趙紫陽氏の死亡にしても新聞では迅速に報道したが、TVとラジオの放送は禁じている。開明派の主張が引き金になり騒動に発展しては困るの思惑があるのかもしれないが、むしろ趙紫陽氏のような考え方を近い将来に取り入れるときが訪れるかもしれない。 (遯)

05/1/20

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