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SEBRAE=会長に岡本氏が就任=日系人初、大統領の盟友

1月22日(土)

 零細企業支援サービス機関(SEBRAE)会長となった岡本パウロ氏の就任式が十八日、ブラジリアのブルートゥリーホテルで行われた。同機関の会長として日系人は初。式には友人で、組合闘争時代からの同士でもあるルーラ大統領も出席した。SEBRAEの年間予算は九億レアルで外務省とほぼ同額。
 岡本氏は八一年から九○年までサンベルナルド・ド・カンポ金属労働組合の委員長、九○年から○一年までSEBRAEの経営管理部門を務めた。ルーラ大統領は、カルドーゾ政権からの変換期だった○二年十二月に一度、今回の人事を打診した経緯があるが、カルドーゾ大統領の意向でシルヴァーノ・ジアニ氏が就任している。
 就任に先立ち岡本氏は昨年十二月十一日、堀村隆彦大使とデカセギ基金の設置について会談し、協力を求めた。日本で独立経営している日系人たちによる財政支援で、できる限り早期に基金を設置する予定。
 前日十日の記者会見では同基金の臨時総裁であるシャメー氏は「今まで不安定だった制度を確固としたものにしたい」と抱負を述べた。
 岡本会長は「帰国したデカセギの多くが計画の不備や知識不足によって、事業の失敗や倒産を招いている。SEBRAEが独立経営の援助を行っていきたい」と記者団に語った。この基金立ち上げプロジェクトには米州開発銀行やABN銀行も協力している。
 マウア市生まれの四十八歳。

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