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またまたメロン新種=コチア農学校日本から導入=サーモンピンク色の「マリアージュ」――=「母の日」のために=「祭り」を5月1日に

2月18日(金)

 五月八日の「母の日」に美味しいネットメロンを食べていただこう、とサンパウロ州ジャカレイ市にあるコチア農業学校は、同月一日に第四回「メロン祭り」を行うことを決定した。今年は日本からマリアージュという最新品種のネットメロンの種子が届いた。果肉の色は濃いサーモンピンクで、肉質はとろけるようながら、カロチン臭がない、という。おそらく、この品種がブラジルで栽培されるのは初めてだろう。
 コチア農業学校では、佐々木エジガルド指導員の指導を受けながら、オイスカ・ブラジル総局(高木ラウル会長)が南米諸国から受け入れている研修生たち(第六期生)が、実技研修に励んでいる。
 今季は、美味しい、とすでに評判のロックスターと新品マリアージュの二品種が中心に栽培されている。ロックスターの果肉は淡緑色で糖度が高い。両品種とも奈良県橿原市にある種苗会社が開発したもの。
 佐々木さんは、東京農大卒の父親から指導を受ける一方で、長野県松本市の農家でメロン栽培の技術研修を受けてきており、自分自身が永年にわたってジャカレイ市でメロン栽培を手がけているベテランでもある。
 第一回目の苗木千四百本が去る四日に定植され、順調に育っている。第二回目の九百本は十四日に定植された。合計二千三百本が「母の日」を待つことになる。「自然にやさしい栽培にこだわっているので、一〇〇パーセント有機堆肥で、化学肥料は一切使用していない」と佐々木さんは断言。研修生たちはそれを心得ていて、安心して手入れ作業に取り組んでいる。
 メロンのような付加価値の高い果菜類は「本来なら定植を一人で行うのが最上」と言いながらも「ここは研修の場なので、研修生たちが全員で定植を行っている。植え方や苗と苗の間隔や植える深さ、などが研修生によって微妙に違う。しかし、みんなの熱心さがメロンの結実に反映する」と指導にも熱がこもっている。
 メロンは一株から一個だけ収穫されるので、母に捧げる感謝の一品に値する。

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