ホーム | 日系社会ニュース | 火災で4人を救助!=ブラジル人に感謝状=群馬・大泉町

火災で4人を救助!=ブラジル人に感謝状=群馬・大泉町

2月24日(木)

 大泉町坂田の民家全焼火災で逃げ遅れた四人を協力して救助したとして、日系ブラジル人二人が三月七日の「消防記念日」に、太田市の太田地区消防組合本部で、同組合消防長から感謝状を受ける。
 二人は、栃木県足利市八幡町の溶接工レイテ・ダ・シルバさん(38)と、火災現場の隣のマンションに住む溶接工バジケット・オダイルさん(29)。
 シルバさんは一月十六日午前零時二十分ごろ、車で遊びに来て火災に遭遇、火の手は一階から二階へ回ろうとしていた。黒煙のなか、二階のベランダに人影が見え、助けを求めるかのように壁をたたく音が聞こえた。シルバさんは家の裏にあったハシゴをかけたが、一メートルほど届かない。「誰か助けて」と、日本語とポルトガル語で叫んだ。
 そこに駆け付けたのが、オダイルさん。オダイルさんは長身を生かして、ハシゴから身を乗り出してベランダへ。五十歳代の夫婦と長女と長男に手を貸し、ハシゴで待ち受けたシルバさんと協力して次々と下ろした。四人は煙を吸うなどしていたが、無事だった。
 夫婦はその場で礼を言ったが、二人は名前を名乗ることなく立ち去っていた。数日後、夫婦が連絡を呼びかける張り紙をしたことがきっかけで判明。夫婦が大泉消防署に連絡していた。
 大泉消防署は「猛煙と猛火の中での勇気ある行為」と二人をたたえている。

image_print