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後継者争いでお家騒動=副会長ら辞任表明=「トップが優柔不断」=反会長派、全面抗戦へ=東京農大会

2月25日(金)

 【既報関連】会長選の選挙方法をめぐって紛糾した東京農大会(石川準二会長)の定期総会(一月三十日)で、同選挙に立候補していた一人、大島正敬第一副会長を始め会計、理事ら計五人が十三日の理事会の席上、辞表を提出していたことがこのほど分かった。総会が荒れたことについて、引責辞任を表明した格好だ。背景には、理事会が直前になるまで後継者をはっきりさせなかったことへの不満がある。辞表はとりあえず会長預かりとなった。〃お家騒動〃は、しばらく収まりそうにない。
 関係者によると、会長選はこれまで、理事会が前もって候補者を発表することが慣例になっていた。
 今年は総会当日になって、大島第一副会長が推薦された。これに対して、反大島派が五十嵐司前会長を担ぎ出した。
 辞表を提出した一人は「トップが優柔不断で、後継者をきちんと決めていなかったから、もめる原因をつくった」と険しい表情で話す。
 実は、石川会長は昨年暮れに、対外的には大島第一副会長を次期会長として紹介していた。内部関係者には、その意思がうまく伝わっていなかった。「皆、分かってくれていると思ったのに……」とガックリと肩を落としている。
 十三日の理事会は、総会後初めて開かれたもの。将来の会長候補について、大島第一副会長、五十嵐前会長双方が立候補をあきらめ、中立派を立てようとの妥協案が検討された。結局、両者物別れに終わり、役員五人の辞表提出に発展した。
 定期総会では、石川会長続投が可決された。五十嵐前会長は、議事録証明人が署名していないことを理由に、総会は終わっていないと主張。「石川会長は一時的なもの。近々行われる臨時総会で、改めて争うつもり」と全面抗戦の構えだ。
 これに対して石川会長は、臨時総会に地方の顔役が集まることから、事態収拾に向けて意見を仰ぐ考えだという。

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