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コラム 樹海

 さきごろADESC(農協婦人部連合会)の新役員人事が発表された。女性団体というのは、どうしてこうも考え方が実質的というか、現実的というか、柔軟になれるんだろう、と感心した▼会長を退任しても、副会長に残って設けられた仕事をこなすのである。今度の会長は第三代だが、初代も第二代も副会長として留任している。これは、すばらしいことだ。何かをやり遂げようとする団体および会員の意思が強く、明瞭に出ている▼男性中心の団体だと、なかなかこうはいかない。役員人事をみると、会長を退けば、名誉……になったり、相談役の肩書をもらう。まだ余力を残している人は、院政的に影響力を行使しようとする。それでなければ、会長職のたらい回し、みんなで一回は順繰りにやるように合意したりする。純親睦団体ならそれもよかろうが「何かをする」団体なら、そのことを達成できないだろう▼ADESCの事業の特徴は、なにごとも責任をもってやろう―だ。一つの例が、恒例のカゼイロ市に出品する商品。生産者名が明記してある。一方で、製品、商品に自信を持っている。日本の農協に〃輸出〃しても高い評価を得る。オリジナルであるということと、個々が優れているからだ▼女性といえども権力や名誉を掴もうとする志向はあると思われる。それは、表に出さない。互助の気持ちを大事にする。何が大事なのかをしっかりと認識している。活動層の世代の交代もうまくいきそうで、将来も楽しみである。(神)

05/3/18

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