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■ひとマチ点描■夫も育てる日本女性

4月23日(土)

 26歳の夫は学生で市文化局長!?――。東京農大卒業の田中藍さん(28、東京出身)は、カナダで語学留学中に出会ったブラジル人アリエル・シャロンさんと結婚、2000年6月からブラジルに住んでいる。
 イスラエルの某首相と同姓同名の夫は大の日本びいき。子どもの頃に柔道を習ったのを皮切りに、現在も昔の団子屋さんや五重塔などのミニチュア模型を作ったりする。「日本人女性は夫を育てようとするが、ブラジル人女性は混乱させるだけ」と言い切る。
 英語圏で出会っただけに、今でも家庭内の会話は英語。シャロンさんは在住するフランカの大学で輸出商業を学ぶ傍ら、今年から近郊の小さな町で文化スポーツ観光局長にも就任。将来は国連職員になるのが夢とか。
 藍さんは都会っ子。最初は夫のふるさと、ペルナンブッコ州のペトロリーナへ連れて行かれ、ロバの馬車が道を走っているのを見て、「いったい、どこに連れてこられたんだろう?」と驚いた。「30年前の日本だ」と思ったとか。新しい仲間、新来移住者の健闘を期待したい。  (深)

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