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てだの会」祝賀公演=サ・アンドレー=舞台盛り上がる

5月10日(火)

 琉球舞踊玉城(たまぐすく)流・てだの会ブラジル支部(具志堅洋子支部長)は、五日サント・アンドレー市立劇場で午後八時から、同会ブラジル支部十周年祝賀公演を開催した。
 今回は同市の主催で、市の文化事業としての公演となった。具志堅支部長らが行った同市を中心とするブラジル社会での琉球舞踊継承活動が認められたため。
 一日に行われた具志堅洋子師範、仲本末子教師の免許授与式に引き続き、日本からは今回で七回目の来伯となる玉城千枝子師範をはじめ、舞台監督や衣装係を含む九名、ブラジル支部からは二十六名が集まった。
 初めに保久原正幸同公演実行委員長らが挨拶。「ブラジルでも琉球舞踊を純度の高いものとして演じられるようになって嬉しい」と話した。
 公演では「長者の大主」など全二十一曲を披露。途中、同市長のジョン・アバミレーノ氏が祝辞を述べた。 
 「大漁と豊作」では、ポルトガル語を取り入れて曲を演じ、観客を楽しませた。人と人とを結ぶという意の「さあ、ゆいゆい」という掛け声とともに観客も一緒に踊り、盛り上がったフィナーレ。盛大な拍手とともに、玉城会主の「ムイント・オブリガーダ」の言葉で幕は閉じられた。
 この日、訪れた人数は、「会場には約五百人入ったが、それと同じくらいの人数が会場に入れずに外にいた。嬉しいけどその人たちには申し訳ない」(与那覇朝昭沖縄県人会事務局長)と言うほど。
 中には感動して「素晴らしい」と涙を流す観客も。玉城会主も「嬉しい。言葉はわからなくても伝わることがわかった」と、目に嬉し涙を浮かべた。
 「もっと多くの人に見て欲しい。もっと交流していきたい」そう話す玉城会主、具志堅洋子支部長らはその願いを琉球舞踊に込め、さらなる発展を目指す。

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