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環境と経済テーマに=イタペチ日本人会=「柿と花の祭り」開催へ

5月18日(水)

 地元の名産品を知ってもらおうと、モジ市イタペチ日本人会(梶田ジロウ会長、59家族)は二十一、二十二、二十八、二十九の四日間、同日本人会館で「柿と花の祭り」を開催する。今年で五回目。味に定評のあるポンカンも用意されるほか、トラクターによる農園観光、各種ショー、バザーなどイベント盛りだくさんの内容だ。
 案内に来社した日本語書記の大浦格さんは「五年前は花祭りが盛んで、柿祭りと銘打ったものはまだ珍しかった。先駆けといえるでしょう」と話し、「昨年は二日で二万人が来場した。今年は四日あるので、二倍はいきたい」と期待する。
 ただ、柿の品評会への出品者は三十人と、昨年に比べ半減する見込み。今年は四月が暑かったため、柿の出荷が総じて早まった事情が背景にある。
 その分、ポンカンが出展されるが、関係者は花祭り会場の飾りに例年以上の力を入れている。展示テーマを設けた。「エコロジアとエコノミアの両立」だ。
 イタペチはいま、ゴミ埋立地の設置計画で揺れている。大手土建会社の主導で浮上したもので、もし完成すれば、地下水や大気の汚染は避けられない。農作物への影響ばかりか、地域を挙げて推進する「観光農業」にも大きな痛手だ。
 署名運動や、モジ市役所までのデモ行進が実り、計画は一次凍結しているものの、予断は許さない状況にある。梶田会長は「来場者の方に問題提起したい。一緒に考えるきっかけになればいいと思っている」
 また、昨年好評だったトラクターによるパセイオは、地域の花卉や果物の生産者を訪ねる企画だ。トラクターは二十人乗りで、四十分のツアーを予定する。
 入場料は六レアル(前売りは五レアル)。柿四個が付いてくる。二十六日には生産者向け講演会も企画。農業技術・機材についての内容になるという。講師は技師やメーカー関係者。
 祭りの会場はサンパウロ市から車で約五十分に位置。ヅットラのサイーダ186(サンタ・イザベル)からタボアン街道に入る。同街道二十五キロ地点。
 前売り券購入や講演会の出席などの詳細問い合わせは電話11・4727・7593(エレーナ)まで。

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