ホーム | コラム | 樹海 | コラム 樹海

コラム 樹海

 江戸時代の人口は約三千万人だとされる。国の基盤を支えるのが農業であり人口の飛躍的な増加は無理だったの議論もあるのだが、それが今では一億三千万人近くに膨れ上がった。四倍と少しだから少なくはない。このような人口膨張が実現したのは、明治維新による工業化が成功し経済的に豊かになったの背景がある。増える人々を労働力として活用し製糸や軽工業の生産を上げる▼これがうまく機能し日本は繁栄するのだが、そんな人口大国にも陰りが見え始めてきた。かなり前から予測されていたのだが、日本の人口が減少するの見方である。06年の一億二千七百万人をピークにし07年から減るの見通しであり、二〇六〇年には一億人の大台を割ると云うのだ。こうなると経済や産業の見直しと福祉も重大な局面を迎えるのは確実である▼所得倍増を掲げ東京五輪を実現した池田勇人首相は「人は貴重な資源」と語り話題になったけれども、今や人口減少を真剣に考えないといけない。今の日本にはブラジル人だけではなく広く世界から多くの人々が集まっている。仕事をするために日本に向かうのであり「遊び」ではない。人口の減少が進めば、こうした外国人の流入は避けられないしむしろ―急激に増えるのは間違いない▼その昔の日本女性はよく赤ちゃんを産み育てたのだが、今の出生率は1・29人と低い。つまり平均すると一生掛かってこれだけしか産まないのである。戦前のお母さんは10人も産み総理大臣から表彰状を贈られたのに―。とは云っても「産めよ増やせよ」と押し付けるわけにもいくまいしと、ここは本当に難しい。 (遯)

 05/6/4

image_print

こちらの記事もどうぞ