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フジモリ氏の記録映画=大統領選にも影響?=アメリカ人監督が撮影=ちょっとした話題に

2005年9月3日(土)

 【リマ発=秋山郁美記者】ペルーのリマでは、フジモリ元大統領のドキュメンタリー映画が上映されちょっとした話題になっている。
 一九九〇年の大統領選当選から五年前に罷免されるまでを詳細に記録したドキュメンタリー映画「ラ・カイーダ・デ・フジモリ(原題 The fall of Fujimori)」(二〇〇五年・米)だ。監督はアメリカ人女性ディレクター、エレン・ペリー。
 現在リマ市内では同映画を上映しているのは一館のみ。同館の責任者セサル・バラッサさんは「ほとんどがペルー人(非日系)ですが、たまに日系人のグループも来ます」と来場者の様子を話す。二十~六十歳代の層が多いという。
 上映が始まった八月十四日からの第一週(四日間のみ)は五百三十三人、二週目は八百十八人。三週目は三日目までで三百八十二人と好調だ。
 作品を見たペルー人男性は「フジモリ派の視点で作られているような感じがした。フジモリ時代がよかったことを思い出すから、選挙に影響するかもしれない」と感想を語っていた。
 現地誌「カレータス」は八月十一日号ではフジモリ氏の顔写真を表紙に使い、「Lio de pelicula /arma documental sobre el chino(映画の噂、フジモリ氏のドキュメンタリーな武器)」と題し、映画と現在の東京での様子を六ページに割いて紹介している。
 それによると、ペリー監督は日本で三ヵ月間フジモリ氏のインタビューをし、映画は彼の証言が中心になっているという。
 作品自体の宣伝などは見かけられず、一般にはあまり知れ渡っていないようだが、新聞雑誌では元大統領の写真がしばし表紙を飾り、依然として一般の興味は衰えを見せていない。
 映画の詳細はウェブ・サイトwww.falloffujimori.com(英語)。

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