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ペレイラ・バレットにも=移民資料館完成へ

2005年9月10日(土)

 二〇〇二年に開館したペレイラ・バレット移民資料館が今年十月三十日までに工事が終わり、完成する予定となった。チエテ川水力発電工事に伴い一九九〇年にチエテ橋が水没。これをきっかけに同資料館が設立された。
 チエテ橋は一九三二年に工事を始め、三四年に完成。長さ百六十メートルの橋だった。現在ある新しい橋はチエテ橋が水没する以前から建設され、九十年には完成していた。水没したのは橋だけではなく、町の一部も今では水の中。当時そこに住んでいた人は現在のペレイラ・バレット市に移り住んだという。館内には当時の橋の写真や、設計図なども展示されている。その他には農具、釜、時計などが収められている。
 現在は、二十年前に建設された資料館横の土俵上に、蒸気を利用して水を汲み上げる機械を置き、周りをセメントで固める工事をしている。この機械は水没したルッサンビーラ駅のマリア・フマッサという汽車で使っていたもの。資料館を作る会会長、増田功さんは「土俵の形を残したまま、展示場にしたい。今年は資料館の門も完成したし、完成が待ち遠しい」と期待を示した。
 また、館内壁の一部にペレイラ・バレット出身の画家、工藤ジェームスさんが絵を描く。工藤さんはアリアンサ移住地と同地の第一先発隊であり、開発に貢献した輪湖俊午郎さんの孫でもある。

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