ホーム | 日系社会ニュース | 西林総領事迎え=昼食会=ブラジル事典出版も=商議所

西林総領事迎え=昼食会=ブラジル事典出版も=商議所

2005年9月21日(水)

 ブラジル日本商工会議所(田中信会頭)の九月定例昼食会が十六日、サンパウロ市内のホテルで開かれた。この日は先月着任した西林万寿夫聖総領事歓迎会のほか、会議所が編纂を進め先日完成した「現代ブラジル事典」の出版記念会が催された。
 「伝統ある商工会議所の皆さんに歓迎会を開いていただいたことに感謝します」。田中会頭の歓迎の辞に続いて西林総領事はそう謝意を表わした。
 総領事は日伯関係について「いまは上昇期でブラジル経済も好調。いい時期だと思います」と述べた。その一方、世銀が先日発表した商取引の簡易性ランキングでブラジルが百五十五カ国中百十九位にランクされたことに触れ、「皆様の忌憚ないご意見を寄せてほしい。総領事館としてもお役に立ちたい」と語った。
 その後、総領事館の土肥克己領事が、先日実施された衆院選公館投票の結果を説明。出席者に在外選挙人登録を呼びかけた。
 会議所が現代ブラジル事典を出版するのは十二年ぶり。政治経済、社会、文化などブラジルに関する各分野について百五十五人の執筆者がボランティアで協力し、二年の歳月をかけて完成した。三千部が印刷され、うち一千部が現在ブラジルに向けて搬送中だという。
 日本で同書を監修した拓殖大学の小池洋一教授もこの日の昼食会に出席。教授は「世界に多くの日系企業がある中、商工会議所がこのような事典を作るのはブラジルだけ。これからも続けてほしい」と述べた。
 会ではこのほかに、同じく拓殖大学から来伯した茅原郁生教授が、安全保障の面から見た中国の現状と将来像について講演。また、救済会の左近寿一会長が「憩いの園」リッファへの協力を呼びかけた。

image_print